穴を掘ったら水が出てくるほど水はけの悪い庭を、緑がいっぱいの雑木の庭にするために、『大地の再生』通気浸透水脈の考え方を取り入れた土壌改良をDIYで行います。はたして素人でもDIYはできるのか、雑木は健康に育ってくれるのか、『通気浸透水脈DIY』シリーズとしてお送りします。
『通気浸透水脈DIY』シリーズの第6回は二本目の暗渠排水DIYです。
赤の部分が知り合いの外構業者さんにお願いして入れてもらった既設の暗渠排水で、緑の部分がDIYで設置する暗渠排水です。前回までにCB塀側の一本目の暗渠排水と築山の造作が完了しましたので、今回は築山の下のラインを通る二本目の暗渠排水をDIYしていきます。ここに通気水脈を通すことにより、雑木を植栽する築山の土中環境を改善するのが狙いです。ついでに芝生の成長も良くなると良いなぁ。
二本目の暗渠排水の横溝はショベルのみを使って、粘土層を面で削り取っていくように掘り進めました。我が家の庭は粘土質なんですが、土中の石やコンクリート片などの異物は少なめなので、穴掘り道具はショベルが最適という結論に達しました。穴掘りに慣れてきたこともあり仕上がりも綺麗ですし、一本目に比べて格段にスムーズにできたと思います。
横溝に続いて縦穴も掘ったら、砕石を底に敷いてコルゲート管を通します。コルゲート管を通すときは、管と土壁が直接触れないようにカーブの内側に石などを詰め込んで隙間を確保します。
既設の暗渠排水との接続部分はこんな感じになります。暗渠管どうしを専用の継ぎ手で直接接続できればベストなんだろうと思いますが、既に埋まっている既設の暗渠管を掘り起こしてカットして接続するのは非常に困難です。今回は直接接続することは諦め、代わりに砕石や木炭を多めに入れておきました。
試しに川上からホースで水を流してみたところ、接続部分を通じて最終排水先の外部水路まで水が流れることを確認できました。実際に水を流してみることによって、逆勾配になっていないかどうかもチェックできるのでお勧めです。
勾配が確認できればあとは疎水材で埋め戻すだけなんですが、一本目の暗渠排水で用意していた剪定枝や雑草堆肥を使い果たしてしまったので、二本目の暗渠排水は新たに調達した籾殻を疎水材に使用しました。まずは微生物や菌糸の発達を狙って籾殻燻炭を敷いていきます。籾殻燻炭はホームセンターで購入しました。体積あたりでいえばBBQ用の木炭を購入するよりも安いです。ちなみに、畑や山林などの広大な土地があれば籾殻から籾殻燻炭を自作することも可能ですが、住宅街でやると近所迷惑になると思うので諦めて購入しましょう。
籾殻燻炭の上には通常の籾殻を投入します。籾殻は分解されにくい性質を持っているので、暗渠排水の疎水材として農家ではよく用いられる素材です。この籾殻はジモティーで大量に安く譲ってもらったのですが、うれしくなって多く入れすぎました。籾殻は質量が軽くて固まらない素材のため、多く入れすぎると上から踏んだときにふわふわするので注意しましょう。
最後に上から土を被せて整地すればDIY完了です。被せる土は残土でも良いんですが、粘土質の土を表土にすると雨が降ったときにぬかるむので真砂土を入れる方がお勧めです。今回の暗渠排水DIYで出た残土は、2つめの築山予定地に積んでおきました。
これにて通気浸透水脈DIYシリーズは一区切りとなります。DIYは自分のペースでゆっくり進められることが利点です。私は素人で体力にも自信が無いほうですが、試行錯誤しながら無事にやり遂げることができました。この記事をご覧のあなたも是非挑戦してみてください。
果たしてこのDIYで雑木は健康に育ってくれるのでしょうか?雑木の庭ライフは始まったばかりです。これから経過を報告していきますので、そちらにもご期待ください!