庭を芝生にしたいけど、初めての芝生なのでやり方がわからないという方へ。
綺麗な芝生を作るためには、最初にきっちりと芝張りをしなければなりません。
今回は、庭DIY初心者でもできる芝生の張り方を解説していきます。
初心者でも失敗しない芝生の張り方を知りたい方は、是非最後までお付き合いください。
芝張りを始める前の準備作業
まず、いきなり芝張りを始める前に、必要な準備作業から解説していきます。
土壌改良
綺麗な芝生を作るためには、芝張りをする前の土壌改良は欠かせません。
なぜならば、一般的な住宅地の庭の土は、住宅を建設するために重機でガチガチに転圧されていたり、石やガラが埋まっていることが多く、そのままの状態では芝生の育成に適していないからです。
花壇に花を植えたり、家庭菜園で野菜を育てる時は、土を耕して堆肥を入れて準備しますよね。つい忘れがちなんですが、芝生も植物ですから、芝生を張る前には芝生が育ちやすい環境を整えてあげる必要があるのは同じなんです。
土壌改良のやり方については、以下の記事に詳しくまとめてありますので、土壌改良がまだの方は是非こちらから読んでみてください。
芝生の購入
芝生を買ってきてから土壌改良するのではなく、あらかじめ土壌改良をしてから芝生を買うことをおすすめします。
芝生を買ってから土壌改良を始めると、土壌改良が想像以上に大変で、休みの日の内に作業が終わらないということになりかねません。すると、次の週まで芝張りができないので、せっかく買った芝生が傷んでしまうかもしれません。そうならないように、先に土壌改良をしてから芝生を買うようにしましょう。
芝生の品種の選び方や、購入方法を知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
芝張りのDIY手順説明
土壌改良と芝生の購入が終わったら、いよいよ芝生を張っていきます。
1. 地面を整える
芝生を並べる直前に、地面の転圧と勾配の調整を行います。
土壌改良した時に一回踏み固めているとはいえ、時間が経つにつれてデコボコができている場合が多いので、芝生を並べる直前に再度確認しておくことが大切です。
土の表面に薄く砂を入れて均すと、細かいデコボコを埋めやすいのでおすすめです。
均し終わったら平らな板などを使って転圧します。
この段階で、表面排水を意識して全体の勾配を調整していきます。転圧が終わったら、水平器を使って勾配を確認しておきましょう。
敷地によっては水勾配をつける(芝生の表面を水が流れるように1~3%の傾きをつける)ことが難しい場合もあると思いますが、少なくとも逆勾配(水を流したい方向と逆の傾きになること)だけは避けてください。
もし勾配がうまくできていない場合は、土を削ったり砂を足し入れるなどして調整してください。
2. 芝生を並べる
地面が整ったら、続いて芝生を地面に並べていきます。
芝生を並べるときは、目地(芝生と芝生の間の隙間のこと)が十字にならないように並べてください。レンガやタイルを並べるときのように、交互に重ねていくイメージで並べます。
十字に並べてしまうと、張った後に芝生がズレやすく、目砂も流れやすくなってしまうので避けましょう。
芝生の張り方は「ベタ張り」にすることをおすすめします。
主な芝生の張り方として、目地を空けずに並べる「ベタ張り」と、目地を数cm空けて並べる「目地張り」があります。
「目地張り」だと間隔を空けて並べる分だけ芝生の枚数が少なく済みますが、目地に入れる目砂の量がその分多く必要になります。一般的に「目地張り」はコストメリットがあると言われていますが、実はトータルコストは「ベタ張り」とほとんど変わりません。
張った後のことを考えると、隙間なく並べる「ベタ張り」の方が、早く綺麗な芝生になります。「目地張り」の場合は目地が埋まるのに数カ月かかりますし、目地に雑草が生えやすいので管理の手間が増えます。もし「目地張り」にするのであれば、目地をあまり空けすぎないようにしましょう。
敷地の端や障害物の周りは、芝生をハサミや剣先スコップなどで切って並べます。
隙間ができたら目砂を入れておきましょう。
3. 芝生の凹みを埋める
芝生を並べ終わったら、芝生に凹みがないかどうか一枚ずつ確認していきます。
ぱっと見ただけではわかりにくいですが、芝生を手でギュッと押しながら確認していくと、凹んでる場所があるはずです。
なぜかというと、芝生のマットの厚みは一定ではないからです。芝生を裏返してみると、マットについている黒土がところどころ薄くなっているのがわかります。
また、地面にデコボコが残っていた場合も凹みの原因になります。
凹んだ場所を確認したら、一旦芝生をどけて、砂を足し入れてから芝生を戻します。
砂は多めに入れて、戻した芝生の上から手で叩いて伸ばすのがコツです。
芝生のマットの端っこは土が落ちやすいので、薄くなっているようであれば砂を多めに入れましょう。
また、隣のマットと比べて高低差ができていたり、勾配に違和感がある場合は、ここで最終調整をしてください。
4. 転圧する
芝生の凹みを埋め終わったら、再び転圧していきます。
芝生の根っこと土をよく密着させることによって、芝生の根付きが良くなり早く成長します。
平らな板を使って踏み固めていきましょう。
5. 目砂を入れる
続いて、目砂を入れていきます。
目砂は芝生の上にドサっと入れて、ブラシなどを使って刷り込んでいきます。
目砂を入れる目的は、土や砂で芝生を保護することで適度な水分量と温度を保ち、芝生が乾燥することを防ぐためです。
ベタ張りにした場合でも、芝生のマットとマットの間には微妙な隙間はできるので、この隙間に目砂を入れるように意識しましょう。
目砂の量は、砂から芝生の芽が出るくらいまで(厚さ1~3mm程度)を目安にたっぷり入れます。芝生が砂で完全に隠れてしまう場合は、砂の量が多すぎるので注意してください。
6. 水やりする
目砂を入れたら、再度転圧してから、最後に水やりをします。
芝生に水やりをするときは、表面が濡れたらおしまいではなく、たっぷり水やりするのがポイントです。
しっかり土壌改良をしていれば、水溜まりができることはなく、芝生に水がすっと染み込んでいくはずですよ。
芝張り後の管理方法
芝張り後の管理方法のポイントは2つあります。
1つ目は毎日水やりをすることです。芝生は根付いてしまえば真夏以外は水やりする必要はありませんが、芝張りをした直後は根が張っていないので水やりしなければ最悪の場合枯れてしまいます。芝張りの時と同じように、表面が濡れたらおしまいではなく、たっぷり水やりするのがポイントです。
2つ目は芝生を踏まないようにする(養生する)ことです。これは、芝生の根が張る前に踏むことによって芝生がズレたり、ダメージを受けるのを避けるのが目的です。あまり神経質にならなくても水やりのときに踏むぐらいは大丈夫ですが、走り回ったりするのは止めましょう。
季節や環境にもよりますが、最低1ヵ月は水やりと養生を継続してください。
まとめ
最後に、庭DIY初心者でもできる芝生の張り方のまとめです。
- 芝生を張る前に土壌改良をする
- 土壌改良が終わってから芝生を買う
- 芝生の張り方はベタ張りにする
- 芝生の凹みは砂で埋める
- 平らな板を使って転圧する
- 目砂をたっぷり入れて最後に水やりする
芝生を張り終わって根付いた後から、地面の勾配やデコボコを修正するのは大変です。芝張りをする最初の段階できっちり調整しておくことが、綺麗な芝生を作るための秘訣ですので、頑張ってやりましょう!