耕運機の購入に至るまで
庭DIYや外構DIYをやり始めると「土を掘る」という工程の多さに気付きます。
レンガのアプローチを作るにも、花壇を作るにも、芝生を張るにも、家庭菜園をやるにも、土を掘るのは必須作業です。
そして誰しもが「土を掘るのは想像以上に大変だ」という現実の前に挫折してしまうのです…
終わりの見えない土掘りに疲れ果てた私に、天使のささやきが聞こえてきました…
人力で掘るのが大変なら機械を使えば良いじゃない
簡単に言ってくれるけど、僕はユンボの操作なんてできないよ!
ユンボが無理なら家庭用の耕運機を使ったらどうかしら
家庭用の耕運機って、うちみたいな粘土質の土も掘れるの?
耕運機にも色んな種類があるから一緒に調べてみましょう
というわけで、ネットの口コミなどを色々と調べてみた結果、粘土質の土も掘れそうな家庭用の耕運機があることがわかりました。私は実際に家庭用の耕運機を購入して使ってみたのですが、
結論としては、家庭用の耕運機で粘土質の土も掘れました。
人力で掘るよりはるかに楽ちんで作業時間も短縮できるのでマジでお勧めです。
以下、詳しく解説していきたいと思います。
耕運機の種類と特徴
耕運機とは
そもそも耕運機とはどういった機械なのか、辞書を引いてみました。
つまり、耕運機は「土を掘り返しながら砕く機械」ということがわかりました。
“田畑の”という部分が気にはなりますが、こなす仕事の内容としては正に求めている通りのものですね。
耕運機というと農業用トラクターを想像されるかもしれませんが、家庭菜園や小さな田畑で使用される家庭用耕運機もあります。DIYで使用するのは後者ですね。
家庭用耕運機は動力源によっていくつかの種類に分類されますので、これから順番に解説していきます。
この記事で取り扱っている「こううんき」は、正確には「耕耘機」と表記するのですが、「耘」が常用漢字ではないのでメーカーなどは「耕うん機」と表記することが多いようです。現在は「耕運機」という表記が代用表記として認められており、一般的にも多く使われていることから、当ブログでは「耕運機」という表記で統一しています。
また、似たような機械で「管理機」というものもありますが「耕運機」とほぼ同じようなものです。
電気式の耕運機
AC電源にコンセントを差して使用するタイプので電動耕運機です。特徴は以下の通り。
- 操作が簡単
- コンセントを差せばいつでもすぐに使える手軽さ
- 面倒なメンテナンスが不要
- 低騒音
- 排気ガスが出ない
- エンジン式に比べるとパワーが弱い
- 電源が無い場所では使えない
電気式は燃料の手配やメンテナンスの面倒が無く、操作も簡単なので初心者にも安心です。
住宅街で使用する場合、騒音や排気ガスの問題が無いのも安心ですよね。
操作時にコンセントが邪魔にならないか不安かもしれませんが、すぐに慣れるので特に問題ありません。
周りに何もないような一軒家であれば別ですが、住宅街で使用するなら電気式が一番お勧めです。
充電式(バッテリー式)の耕運機
充電式バッテリーを使用するタイプの電動耕運機です。
コンセントを使用する電気式と比べて、以下のような違いがあります。
- 電源が無い場所でも使える
- (パワーが強い)高性能なものは値段が割高になる
- バッテリーが1セットしかない場合はバッテリー切れの懸念
庭以外の電源が無い場所などでも使用したい場合は、充電式の耕運機が良いでしょう。
ただし、充電式でパワーが強い機種は値段が割高なので、庭で使うなら電気式の方がコスパが高いです。
ガソリン燃料の耕運機
燃料にガソリン(または混合ガソリン)を使用するエンジン式の耕運機です。特徴は以下の通り。
- パワーが最も強い
- 広い面積を耕すのに向いている
- 燃料の確保や管理が大変
- 定期的なメンテナンスが必要
- 高性能な機種は操作が難しい
- 騒音がうるさい
- 排気ガスが出る
ガソリン燃料の耕運機は大規模な田畑向けであり、一般家庭での使用には不向きです。
ガス燃料の耕運機
動力源にカセットボンベを使用するエンジン式の耕運機です。
特徴としては、ちょうど電気式(充電式)とガソリン燃料の中間ぐらいのイメージです。
ガソリンよりは手軽とはいえ、やはり住宅街よりも田畑向けの種類でしょう。
耕運機の選び方
庭DIY・外構DIYに適した耕運機とは?
庭DIY・外構DIYで使用できる耕運機の条件は3つです。
- 手軽に運用できること
- 近所迷惑にならないこと(騒音や排気ガスの問題が無い/少ないこと)
- 庭の土を掘るパワーがあること
エンジン式(ガソリン燃料・ガス燃料)の耕運機は条件1と2を満たさない時点で不向きです。
電動耕運機は条件1と2を満たすので、庭の土を掘るパワーがある電動耕運機があればベストですね。
電動耕運機を選ぶポイント
電動耕運機を選ぶポイントとして最も重要なことは消費電力が高い製品を選ぶことです。
電動耕運機は消費電力が高い製品ほど、モーターの出力が高くパワーがあると考えられます。
また、製品に適度な重量があることも大切です。
硬い土を掘る場合、製品の重量が軽すぎると土に跳ね返されて暴れてしまいます。
逆に製品に適度な重量があると、土を抑えつけて掘り進めやすくなるからです。
カタログスペック以外の見逃せないポイントとしては、メーカーの信頼性も重要です。
使用中に故障してしまったとしても、アフターサービスがしっかりしたメーカーであれば安心ですよね。
それでは実際にどのような製品があるのか、次の項目で比較検討していきます。
電動耕運機の比較検討
主要な電動耕運機メーカーの製品を比較検討してみたのが以下の表になります。
メーカー | 京セラ (旧リョービ) | アルミス | 高儀 | ナカトミ |
製品 | ||||
型番 | ACV-1500 | AKT-1050WR | GCV-1050A | ERC-15D |
参考価格 | \39,736 | \16,800 | \17,638 | \20,816 |
消費電力 | 1,400W | 1,050W | 1,050W | 1,050W |
重量 | 18.5kg | 10.5kg | 10.8kg | 9.5kg |
最大耕幅 | 360mm | 300mm | 300mm | 300mm |
最大耕深 | 280mm | 200mm | 110mm | 120mm |
楽天市場 | 楽天市場 | 楽天市場 | 楽天市場 | |
Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
(※)参考価格はAmazon調査(2022年2月13日時点)
消費電力1,000W以上の製品を検討したところ、上記4社が該当しました。
京セラ(リョービ)が消費電力1,400Wと最も高いですが、価格も約4万円と他3社の約2倍します。
他の3社も消費電力1,050Wと比較的高く、価格も安いもので1万円台からとお手頃な印象ですね。
続いて、具体的にどれがお勧めなのか紹介していきます。
第一位:京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500
私が実際に購入した製品は「京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500」です。
購入した理由は、粘土質の土を掘るために最もパワーがある電動耕運機を選んだからです。
中途半端な機種を買って後悔するのは避けたかったので奮発して購入しました。
実際に使ってみて満足できる性能でしたので、予算が許すのであれば文句無しにお勧めできる製品です。
この製品は京セラが公式に『50mlエンジン並みのパワー』があると強調しています。
実際に消費電力も1,400Wと高く、電動耕運機の中ではトップクラスのパワーがあります。
製品重量は18.5kgと重めで土を掘るにはプラスです。持ち運びは一人でも十分可能でしょう。
最大耕深も280mmあるので土を深くまで掘れるのもうれしいポイントです。
また、この製品は電動工具やガーデン機器で有名なリョービブランドの製品です。リョービ株式会社のパワーツール事業が京セラ株式会社へ事業継承されたことから、現在は京セラグループから販売されていますが、信頼できるメーカーであることは変わりません。
価格は約4万円と決して安くはありませんが、その価値は十分にありますよ!
第二位:高儀 EARTH MAN 電動耕うん機 GCV-1050A
お勧めランキング第二位は高儀(たかぎ)の電動耕運機です。
消費電力1,050Wと電動耕運機の中ではかなりパワーがある製品になります。
予算2万円以下でパワーがある電動耕運機が欲しいという場合はお勧めです。
正直なところ、高儀・アルミス・ナカトミの3社の製品は、カタログスペック上の性能はあまり変わりません。
ネット上の口コミはどれも一長一短でしたし、販売価格も大きな差がありませんでした。
それではなぜ高儀の製品をお勧めするかというと、高儀は公式HPでしっかり製品を紹介していたからです。
私が調べた限りでは、アルミスとナカトミの公式HPでは電動耕運機が紹介されていませんでした。
私は製品の性能が同じぐらいであれば信頼できるメーカーを選びたいと考えるので、高儀の電動耕運機をお勧めします。
まとめ
- 耕運機を上手く使えば土を掘るのが格段に楽になる
- 庭DIY・外構DIYに適しているのは電動耕運機(電気式)
- 庭の土を掘るためにはパワーがある(消費電力が高い)電動耕運機が必要
庭DIY・外構DIYをするなら一家に一台の耕運機おすすめですよ!
お勧め第一位の「京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500」のレポート記事も書いてみました。メリットだけでなくデメリットもぶっちゃけて書いていますので是非あわせて読んでくださいね。