終わりの見えない過酷な土掘り作業に心が折れそうになったので耕運機を購入してみました。
購入したのは『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』という家庭用の電動耕運機です。
本当に家庭用の耕運機で粘土質の土を掘ることができるのか、出来る限り詳細な情報をお伝えします。
この記事は、私が『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』を実際に使用した経験に基づいて執筆しており、正確な内容を記載するように努めておりますが、確実性・安全性等について保証するものではありません。また、機械を使用する際は、必ずご自身で取扱説明書をよく読み、自己責任にて取り扱いください。
家庭用の電動耕運機で粘土質の土を掘ることができるのか?
結論から言うと、『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』は、かなり粘土質なうちの庭の土を問題無く掘ることができました。
うちの庭がどれぐらい粘土質なのかというとこんな感じです。
写真からも伝わると思いますが、うちはかなり粘土質なので、本当に電動耕運機で掘れるか心配でした。
しかし、実際に『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』使ってみると問題無く掘ることができました。
それどころか、人力で掘るよりはるかに楽ちんで作業時間も短縮できるのでマジでお勧めです。
京セラ(旧リョービ)電気カルチベータのデメリット
そんなことよりデメリットが気になる!という方も多いと思うので、先にデメリットからお伝えします。
デメリット① 硬すぎる土や大きい石が多く埋まっている場所では使えない
まず最初にお伝えしたいのは、『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』はパワフルな電動耕運機ですが、どんな土でも掘れるというわけではありません。
私の経験上では、ショベル(剣先スコップ)に全体重を乗せて踏み込んでも歯が立たないような、硬すぎる土や大きい石が多く埋まっている場所は、『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』でも掘れない可能性が高いです。
まるで岩盤のようにカチカチの地面や、大きい石がゴロゴロ埋まっていて刃が通らないような地層を、電動耕運機で掘るのは残念ながら難しいでしょう。無理をすると機械が故障したり、操作者がケガをする可能性もあるので危ないです。
私は、電動耕運機のメリットは「手動でやるとすごくしんどい土掘り作業を圧倒的に楽にできること」だと思います。いくらパワフルな電動耕運機でも、手動で全然掘れないような土を掘るのは難しいです。
耕運機が使えるかどうか不安だという方は、耕運機を購入する前に、掘りたい場所の土を掘りたい深さまでショベル(剣先スコップ)で試し掘りすることをお勧めします。深さによって土の質や硬さが全然違う場合があるので、実際に掘りたい深さまで試し掘りするのがポイントです。
ショベルで問題無く掘れるようであれば『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』でも掘れる可能性は高いと考えられます。(保証はできませんが…)
もしも全然掘れないようなガチガチの地面であれば、電動耕運機を購入するのではなく別のアプローチを考えてみてはどうでしょうか。例えば「土壌改良したいけど土が掘れなくて難しい」のであれば、天然芝をやめて人工芝にする、地植えをやめて鉢植え・レイズドベッドにするなど、考え方を変えれば色んなアプローチが浮かんできます。
それでも、どうしてもこだわりがあって土壌改良する必要があるならば、DIYでやるのを諦めて、プロ(土木業者・造園業者等)に相談する方が現実的だと思います。
デメリット② 価格が高い
『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』は実勢価格約4万円と高価です。
エントリーモデルの電動耕運機は1万円以下からありますので、比較して価格が高いのはデメリットです。
しかし、耕運機を田畑ではなく庭DIY・外構DIYで使用する、まして粘土質の土を掘ろうとするならば、パワフルな電動耕運機でなければ役に立ちません。既にふかふかの土に改良されている田畑であればエントリーモデルの電動耕運機でも耕せますが、粘土質の土にはとても歯が立ちません。
一方、『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』は50mlエンジン並みのパワーがあり、消費電力1,400Wと電動耕運機の中でもトップクラスにパワフルな性能をもっており、粘土質の土を掘ることもできました。
安物買いの銭失いになるぐらいならば、少し高価でも必要なスペックを満たす機種を選んだ方が、結果的にはお得になります。どうしても予算を抑えたい場合は、せめて消費電力1,000W以上の機種の中から選ぶようにしましょう。
デメリット③ 延長コードが届かない場所では使えない
電気式の耕運機なので、電源が無い場所や、延長コードが届かない場所では使えません。
とはいえ、庭DIYであれば電源の確保は問題ないでしょうし、本体の附属品として延長コード10M×2本も同梱されているので、自宅の庭で使えないということはまずないでしょう。(ちなみに延長コードは最長30Mまで使用できます)
延長コードが届かない場合や、庭DIY以外に田畑など電源が無い場所でも使用したい場合は、充電式(バッテリー式)の耕運機を検討しましょう。ただし、充電式の耕運機のパワフルな機種は価格が約8万円~10万円もするのでコスパが悪いです。通常であれば『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』の方がお勧めですよ。
京セラ(旧リョービ)電気カルチベータのスペック
それでは、ここからは詳しくレポートしていきます。
『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』のスペックは以下の通りです。
メーカー | 京セラインダストリアルツールズ販売株式会社 |
製品 | 電気カルチベータ(耕うん機) |
品番 | ACV-1500 |
電源 | 単相100V |
電流 | 15A |
消費電力 | 1,400W |
無負荷回転数 | (耕うん時)150min-1 (方向転換時)125min-1 |
最大トルク | 90N・m |
最大耕運幅 | 360mm |
最大耕深 | 280mm |
刃形 | ナタ爪 4枚刃(外径)280mm |
質量 | 18.5kg |
コード長さ | 0.36M |
本体寸法 | 1,050×480×965mm(※740×480×570mm) |
附属品 | 抵抗棒(車輪組立)、延長コード10M×2本、ベルトフックストラップ |
(※)収納時(抵抗棒・車輪組立取り外し、ハンドル折りたたみ)寸法
『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』は、京セラインダストリアルツールズ販売株式会社から販売されている、家庭用の電動耕運機(電気式耕運機)です。
この耕運機は京セラが公式に『50mlエンジン並みのパワー』があると強調するほどパワフルな動力性能を誇ります。
実際に消費電力も1,400Wと高く、電動耕運機の中ではトップクラスのパワーがあると言えるでしょう。
4枚刃(外径)280mmのナタ爪を装備しており、最大耕深280mmと土を深くまで掘ることができます。
製品重量は18.5kgありますが一人でも十分持ち運び可能です。
ハンドルを折りたたむとコンパクトになるので、車のトランクに乗せて運ぶことも容易です。
物置のサイズが大きくなくても簡単に収納できますよ。(物置の掃除もしないとなあ…)
延長コード10M×2本が附属するので、購入したら直ぐ使えるのも嬉しいところです。
また、京セラ(旧リョービ)の耕運機には培土器や中耕車輪など別売アクセサリーもあります。
必要に応じて装備すれば、家庭菜園や農地で使用する場合に便利に使えるでしょう。
京セラ(旧リョービ)電気カルチベータの使用レポート
続いて、『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』の使用レポートをお伝えします。
基本的な使い方
ハンドルを折りたたんだ状態で保管していた場合は、ハンドルを持ち上げて固定してから使用します。
ハンドル右手には操作レバーと電源コードがついています。
注意点として、耕うんトリガー(黒いレバー)が薄いプラスチック製で折れやすいというネット上の口コミがありました。
セフティロックボタン(レバー上の黒いボタン)を押し込んで解除しないまま耕うんトリガーを引く(握りこむ)と、トリガーに負荷がかかり折れてしまうことがあるようです。
とはいえ、正しい使い方をしていれば過度に心配する必要はないと思いますし、トリガーが万が一折れてしまった場合でも、メーカーから部品を取り寄せて自分で簡単に修理できるので安心してください。
耕運作業時に電源コード(延長コード)が邪魔にならないかどうかですが、慣れれば気になることはありません。
私は電動芝刈り機の操作に慣れていることもあるのでコードは全く気になりませんでした。
続いて、耕運機本体に「抵抗棒(車輪組立)」を装着しましょう。
シルバーのピンを引っ張った状態で「抵抗棒(車輪組立)」を挿し込み、ピンを戻して固定します。
車輪として使用するときは車輪を下に、抵抗棒として使用するときは抵抗棒を下に向けて固定します。
車輪と抵抗棒の機能を入れ替えたいときは、再度ピンを引っ張って「抵抗棒(車輪組立)」を180度回転すれば簡単に入れ替わります。
耕運機を保管場所から使用したい場所へ移動するときなどは車輪を使用します。
車輪を使用すれば耕運機を手押しで簡単に移動できるので、重たい耕運機を持ち上げる必要がなく便利です。
耕運するときは、抵抗棒(車輪の反対側に突き出している棒)を地面に突き刺して耕運します。
耕うんトリガーを引くとナタ爪が回転することによって耕運機が前方へ進もうとするので、抵抗棒を地面に食い込ませることによって前進を抑制して土を深く耕すことができます。
抵抗棒の食い込ませ方や耕運機の操作加減などは、地盤の状態によっても異なってくるので、実際に動かしながらベストな方法を模索してみてください。
粘土質の土を掘るコツ
『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』で粘土質の土を掘るにはいくつかコツがあります。
まず最初に、粘土質の土は適度に湿っている状態が一番掘りやすいです。
粘土が乾燥してカチカチの場合は、散水するなどして適度に湿らせた方が掘りやすくなります。
逆に雨の直後などぬかるんでドロドロの場合は、掘れなくはないですが作業性が著しく悪くなるので、少し水分が抜けてから掘った方が良いでしょう。
次に、粘土質の土や硬い土を掘るときは、抵抗棒を沈みこませるように深く挿し、ハンドルを下前方に押さえつけるようにして掘っていきます。逆に抵抗棒を浮かせるようにハンドルを上げていくと耕運機は前進します。
また、一度で深く掘る/土を細かくほぐすことは難しいので、同じ場所を耕運機で何度か往復させて掘るのもポイントです。掘った土に土壌改良資材を混ぜ込んで耕すときも同様に行います。
<その他FAQ>
まとめ
- 粘土質なうちの庭の土を掘ることができた
- ショベルに全体重を乗せても全く掘れないようなガチガチの土は掘れない
- 手動でやるとすごくしんどい土掘り作業を圧倒的に楽にできる
私は電動耕運機を使用してみて「なんでもっと早く買わなかったんだろう」と思いました。
苦痛だった土を掘る作業が本当に楽になりましたし、今後は庭DIYだけでなく家庭菜園でも大活躍するはずです。
でも、電動耕運機なら何でも良いわけではなく、ケチって安価なエントリーモデルを買っていれば粘土質なうちの庭の土には歯が立たず、まさに安物買いの銭失いになっていたことでしょう。
結果的には『京セラ(旧リョービ)電気カルチベータ ACV-1500』にして大正解でした!
機械の導入によって削減できる時間と体力(切実ですよね…)を考えれば、投資としてはむしろ安いぐらいではないでしょうか。
DIYを楽しむためには適切な道具・機械を使用することが大切だと思います。
あなたも是非いかがでしょうか。