水はけが悪い場所の土を入れ替えても植物が育たない理由

雨が降ったら何日も水たまりが無くならない、田んぼや沼地のようにぬかるむ、穴を掘ったら水が出てくる、あなたの庭にもそんな水はけが極端に悪い場所はありませんか?

多くの雑木や果樹は水はけが悪い場所ではうまく育たないので、ガーデニングをするためには水はけが良い環境を整えてあげる必要があります。

庭の水はけが悪くなる原因の1つとして、土地が粘土質であるということがよくあげられます。粘土質の土は粒子が非常に細かいので、水を含むと粘土のような塊になり、乾くとカチカチに固まります。このような特性を持つ粘土質の土は、植物の成長に必要な水と空気が通りにくいので、水はけは悪くなるし植物はうまく育たないのです。

粘土質の土地に困っているガーデナーの多くは、「庭の土をごっそり全部入れ替えたい!」と一度は考えたことがあるのではないでしょうか。もし仮に重機を使って庭の土を全面50cm掘り起こして、良質な土へとごっそり入れ替えることができれば水はけは大きく改善すると思いますが、費用的にも物理的にも現実的ではありません。

そこで、粘土質の土地に植物を植える場合は、「植穴を大きく掘って良質な土を入れてから植える」という対策が一般的に推奨されています。全面ではなく一部分だけ土を入れ替えるわけです。

しかし、私は実際にこの方法でやってもうまくいきませんでしたので、その原因とどのような対策を行ったのかについて紹介します。

まだ通気浸透水脈DIYを行う前の昨年11月に、桃の木を植えようと思って庭に植穴を掘りました。

水はけが不安だったので、縦60cm×横1M×深さ60cmと大きめに掘り返し、庭土等5:培養土2:腐葉土3ぐらいの比率で埋め戻しました。庭土は大きい土塊やカチカチに固まっている部分は取り除き、なるべくほぐして雑草堆肥も混ぜ込んで再利用しています。

桃の木を植える適期は12月以降なので、植穴はしばらくそのままにしていたのですが、植穴の中を後日掘り返してみると大変なことになっていました。

土壌改良を念入りに行ったにもかかわらず、穴を掘ったら水が出てきました。

あんなに苦労して穴を掘って土を入れ替えたのに、地面の下には水が溜まっていたのです。一体なぜ!?

穴の中の土壌の状態を観察してみると、有機物は含まれていますし全てではないものの団粒化した土も残っています。土は全体的に粘土層のように固く締まってはおらず、ショベルで容易に掘り返すことができる状態でした。

植穴の中の土そのものはベストの状態ではないにせよ大きな問題はなさそうです。それではなぜ水が溜まってしまったのかというと、植穴の周りの土壌・土中環境が問題でした。

つまり、植穴そのものが“バケツ”のようになっていたのです。

突然ですが、植木鉢とバケツの形状の大きな違いは何でしょうか?

答えは「底に穴が空いているかどうか」です。

バケツに木の苗を植えて水をあげたらどうなるでしょうか?穴が空いていないバケツからは水が抜けないので、バケツの中で水が停滞します。そのためバケツの中の土は水分過多でビショビショの状態となり、根っこに空気(酸素)を供給することもできず、木は根腐れを起こして枯れてしまうでしょう。

植穴の中でも同じことが起こり得ます。極端な粘土質の土壌の場合、水をほとんど通さないので、側面や穴底から水が抜けません。これでは大きなバケツと同じです。バケツの中にどんなに良い土を入れても水はけは改善しないように、木を植える一部分の土を入れ替えるだけではうまく育たないのです。

水極めをするため、植穴に水を一気に入れたところの写真です。

水はけが悪い粘土質の庭で植物を育てるためには、バケツを植木鉢にする工夫が必要です。植木鉢の草花にたっぷり水をあげると、植木鉢の底に空いている穴から水が出てきますよね。穴から水が抜けるからこそ、植木鉢の中の土は適度な水分を含んだ状態となり、水が動くことによって根っこに空気(酸素)を供給することもでき、草花が元気に成長するのです。

同じように、植穴の底や側面に水の抜け道を作ってやる必要があります。粘土層を掘りぬいて自然に水が浸透していく地層まで到達できれば、植穴の底から水が抜けていきますが、現実的にDIYでは困難なことが多いでしょう。それでも、植穴の周囲に通気浸透水脈を通したり、縦穴を穿つことによって土中の水と空気を動かすことが可能になります。

植穴と暗渠排水をつなぐ横溝を掘り、植穴の側面から水が抜けるようにしました。

距離が短かったのでコルゲート管は使わず、砕石と燻炭・籾殻で埋め戻しました。これで水はけも改善するはずです。木を植え付ける際には高植えにして株元に水が集まらないように注意しましょう。また、根鉢の周りに縦穴(点穴)を掘ることによって土中へ水と空気の通り道を確保することも有効です。

しっかりと対策を施せば、水はけが悪い庭でも雑木や果樹を育てることは可能です。粘土質の土壌に悩んでおられる方は一度試してみてはいかがでしょうか。



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