植え付けしたジューンベリーが枯れてしまった理由と対策

ジューンベリーは育てやすい上に食べられる実が生ることから人気が高い木です。

シンボルツリーとしてジューンベリーを植える人も多いですが、植え付けの方法や植え付け直後の管理を間違えると枯れてしまうこともあるということはご存知でしょうか?

実際にわが家のジューンベリーは植え付けを失敗したことにより枯れてしまい、非常に悲しい思いをしました。その反省を踏まえて、失敗しないジューンベリーの植え付け方法をまとめたのがこの記事になります。

これからジューンベリーを植えようと思っている人や、植え付けしたジューンベリーの調子が悪くて困っている人は、是非最後まで読んでみてください。

目次

ジューンベリーの成長記録

わが家のジューンベリーは2021年4月に園芸店で購入しました。

庭が殺風景なので何か木を植えたいとは以前から考えていたところ、このジューンベリーの株立ちの幹や葉の雰囲気が気に入り、一目惚れで購入したものです。

果樹の植え付けをするのは初めてだったので、店員さんのアドバイスに従って腐葉土・培養土・元肥の有機肥料も一緒に購入しました。

早速家に帰ると、庭に根鉢の2倍程度の植穴を掘って土壌改良をしてからジューンベリーの木を植え付けました。

植え付け当初は、表面の土が乾いたら水をやるようにしていました。購入したジューンベリーの株には最初から実がついており、6月ごろには熟した果実を収穫して楽しむこともできました。

しかし、購入当初からついていた新芽や実は成長したものの、植え付けてから新しく芽吹いたり枝が成長することはほとんどありませんでした。それどころか、7月ごろからは葉っぱが黄色く変化して枯れ落ちてしまうものが増えてきたのです。

夏場は水やりの回数を増やしてみたのですが、木の勢いが回復することはなく、11月を迎えるころにはほとんど葉が落ちて丸裸の状態になってしまいました。ジューンベリーは落葉樹ですので秋には紅葉して葉が落ちるものなので、また春になったら元気に芽吹いてくれることを期待していたのですが、元気な姿を見ることは叶いませんでした。

翌春ほんの少しだけ新葉が出たり、花が咲いた枝もありましたが、ジューンベリー本来の姿からは程遠い状態です。残念ながらほとんど枯れてしまったようにも見えます。

それでは、なぜ植えたばかりのジューンベリーが枯れてしまったのでしょうか?その理由と対策を考えてみたいと思います。

植えたばかりのジューンベリーが枯れる理由

水やり不足/強い日差しによる乾燥

植えたばかりのジューンベリーが枯れる直接的な理由は、水不足/乾燥によるものが多いと考えられます。

落葉樹が夏に葉を落とすというのは、樹が乾燥から身を守ろうとしているサインです。そのまま水不足の状況が続くと、樹が枯れてしまうこともあります。

インターネットで検索すると、「ジューンベリーは乾燥を嫌うので西日が当たる場所は避けた方がいい」という意見が一般的です。中には「ジューンベリーは西日に強い」という意見もありますが、ジューンベリーが西日を好むというよりは、しっかりと根が張って大きく育ったジューンベリーは西日が強い場所にも耐えるということでしょう。

植え付け直後の植物には強いストレスがかかっているため、本来は西日に耐える植物であっても、ちゃんと保護しなければ環境の変化に耐えられず枯れてしまうことが珍しくありません。ジューンベリーの場合も、植え付け直後でまだしっかりと根が張っていないときは乾燥対策をした方が良いでしょう。

わが家のジューンベリーは庭にポツンと一本だけ植えられたので、真夏の西日がもろに当たる環境だったにも関わらず、乾燥対策が不十分でした。また、後述する下記の理由もあり、樹へのダメージが重なったことで枯れてしまったのではないかと考えられます。

植え付けした時期が悪い

植えたばかりのジューンベリーが枯れる理由の1つとして、植え付けした時期が悪いということも大きいと考えられます。

ジューンベリーのような落葉樹は休眠期に植え付けすることが好ましいとされています。休眠期とは樹が葉っぱを落としてから新芽が芽吹くまでの間のことで、12月~3月上旬ごろのことを指します。

わが家のジューンベリーは4月下旬に植えた時点で、新芽どころか花が咲き終わって実が生っている状態でした。それだけで必ず枯れるというわけではありませんが、この時期に植え付けをすることは樹にかかるストレスが大きいので、可能な限り適期である12月~3月上旬ごろに植え付けすることをおすすめします。

植え付け直後から果実を収穫している

植えたばかりのジューンベリーが枯れる理由として、植え付け直後からジューンベリーの果実を生らせて収穫した影響も考えられます。

果実を生らせるということは樹にとって非常にエネルギーを使います。ジューンベリーのような果樹を植えた1年目は、摘果(果実を摘み取ること)をして根や葉の成長にエネルギーを回す方が好ましいとされています。

根が十分に育っていないと水を吸い上げる力が弱くなるため、真夏の乾燥に耐えられない可能性が高まります。

わが家では購入した時点で実が生っていましたが、なにかもったいない気がしてしまい摘果をしませんでした。ただでさえ植え付け時期が悪かったのに加えて、植え付け直後から果実の収穫もしていたのです。

これにより、ジューンベリーの樹の根が十分に育たないまま真夏を迎えてしまい、乾燥に耐えられず枯れてしまった可能性が高いと思われます。

害虫の被害

植えたばかりのジューンベリーは、植え付けに気を使っていたとしても害虫の被害によって枯れてしまうことがあります。

(※画像は害虫のイメージ写真です)

これはわが家のジューンベリーの株元の写真ですが、地面の矢印のところに穴が開いているのがわかるでしょうか。これはコガネムシの幼虫が羽化して地面から出ていったときにできた穴かもしれません。

植え付け直後で樹の根がまだ十分に成長していない時期に、コガネムシの幼虫に根を食害されると、樹が大きなダメージを受ける可能性があるので注意が必要です。

コガネムシの他にも、テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)の被害を受けると、大きく育ったジューンベリーの樹でも枯れてしまう場合があります。急に元気がなくなってしまったという場合は害虫や病気の可能性を考えると良いかもしれません。

ジューンベリーを枯らさずに植え付ける方法

続いて、ジューンベリーを枯らさずに植え付ける対策を考えます。

植え付け適期(12月~3月上旬)に植え付けする

一番簡単で効果が高いのは、植え付け適期(12月~3月上旬)に植え付けすることでしょう。

ジューンベリーの樹の休眠期である冬場に植え付けすることにより、樹にかかるストレスを少なくすることができます。そして、春からしっかりと根を成長させることにより、真夏の乾燥に耐える体力をつけることにもつながります。

植え付け1年目から果実を収穫しない

ジューンベリーを枯らすリスクを下げるためには、植え付け1年目から果実を収穫しないことも大切です。

ジューンベリーは植え付け1年目から大量の実をつける場合もありますが、なるべく1年目は摘果した方が根や葉の成長にエネルギーを使うことができます。全部の実を摘まなくてもいいですが、葉の数に対して生らせすぎないようにしましょう。

樹が元気に成長すれば2年目以降の果実の収穫も増えますので、1年目から欲張らずに摘果した方が、長い目でみれば得をすることも多いのではないでしょうか。

害虫対策を行う

ジューンベリーの植え付け直後に害虫被害に合うと致命的なダメージを負う可能性もありますので、特に植え付けた直後は害虫対策にも注意が必要です。

植え付け1年目で特に注意したい害虫は、大食漢で葉っぱを食べつくしてしまうスズメガの幼虫や、根っこを食べるコガネムシの幼虫などです。

害虫対策の基本は、植物の様子を日々観察することです。害虫の被害をゼロにすることは難しいですが、被害が広がる前に害虫を発見して駆除できれば、ジューンベリーが大きなダメージを負うことは避けられます。

農薬を使うかどうかは人それぞれの考え方によりますが、農薬は正しく使用すれば安全に害虫対策を行うことができるので、使用するのも良いかもしれません。ジューンベリーに使えてコガネムシの幼虫対策となる農薬には「GFオルトラン液剤」などがあります。

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株元にマルチングをする

西日が当たる場所に植え付けをする場合は、株元にマルチングをして乾燥を防ぐ対策が有効です。

マルチングとは植物の株元(根元)を様々な資材で覆うことによって乾燥を防ぐ園芸手法のことです。

ジューンベリーの株元をバークチップなどでマルチングすることにより、乾燥を和らげるだけでなくコガネムシの被害を抑える効果も期待できるので、一石二鳥の対策と言えるでしょう。

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ジューンベリーが枯れてしまった場合の対応策

本当に枯れているのか確かめる方法

ジューンベリーの調子が悪いけど、本当に枯れているのかどうかわからないという場合がありますよね。

そういうときは、葉っぱが全くついていない枝があれば折ってみるか、剪定ばさみで切り詰めてみれば、本当に枯れているかどうか確かめることができます。

枝の中心に生き生きとした部分が残っている場合はまだ枯れていません。もし、枝の中心まで茶色くなっていたり、枝全体が乾燥していて簡単に折れる場合、その部分は枯れている可能性が高いでしょう。

一部分は枯れているが元気な部分がある場合の対応策

もし一部の枝が枯れていたとしても、他の枝や根っこが生きていれば木としては復活する可能性もあります。

わが家のジューンベリーは完全に枯れている枝が多いですが、根元からはシュートと呼ばれる新しい枝が芽吹いています。

シュートが出てくるということは樹の根っこは生きているので、時間はかかりますがシュートを育てれば木が復活する可能性もあります。

一方、枯れてしまった枝はそのままにしておくと病害虫の被害を受けやすく、まだ生きている部分まで被害が広がる可能性もあります。そのため、枯れてしまった枝は切り落とすようにしましょう。

その上で、株元にマルチングをして乾燥を防ぐ、必要に応じて水やりの回数を増やすなどして木の勢いが回復するのを待つしかありません。早く元気になってほしいからといって、弱っている木に肥料を与えると逆効果なのでやめましょう。

完全に枯れてしまった場合の対応策

残念ですが、木が完全に枯れてしまった場合は復活することはありません。

ジューンベリーを植え直して再挑戦するならば、一度枯れてしまった原因をよく考えてからにしましょう。

そこの場所の環境がジューンベリーに合わない場合は、ジューンベリーを植え直しても再び枯れてしまう可能性が高いでしょう。そのときはジューンベリー以外の木を植えるか、別の場所にジューンベリーを植えるといった対応策が必要になります。

まとめ

庭植えしたジューンベリーが枯れてしまった理由と対策のまとめです。

  1. 植えたばかりのジューンベリーが枯れる直接的な理由は、
    水不足/乾燥によるものが多いと考えられる。
  2. ジューンベリーの植え付け時期は12月~3月上旬にする。
  3. 植え付け1年目から果実を収穫しようとせず、
    摘果をして根や葉の成長を促す。
  4. 植え付けた直後は害虫対策にも注意する。
  5. 株元をバークチップなどでマルチングして乾燥対策をする。

ジューンベリーは根付いてさえしまえば丈夫で育てやすい木ですので、最初の植え付けのポイントを押さえてしっかり根付かせることが重要になります。

折角植えた木が枯れてしまうと非常に悲しい思いをしますので、少しでも参考にしてもらえれば幸いです。



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ジューンベリーが枯れたかどうか

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