芝生のお手入れをする時間がなくてサッチングができない、サッチングしたくても重労働すぎて体がついていかないという方はいませんか?
そんなときはオプションでサッチングできる機能がついた電動芝刈り機の導入がおすすめです。
この記事では、おすすめする京セラ(旧リョービ)電動芝刈り機の選び方・使い方、実際に使ってみてわかったメリットからデメリットまで詳しく解説していきます。
芝張りしてから何年か経ち、最初は綺麗だった芝生もだんだん綺麗じゃなくなってきたという場合、芝生のサッチが堆積していることが原因の一つかもしれません。
芝生のサッチ(サッチ層)とは、生命サイクルを終えて枯れた芝生の茎葉が堆積したものであり、通気性の悪化や害虫・病害の温床になるなど芝生の生育にとって様々の悪影響を及ぼします。
芝生のサッチは生育が良くて密度が高い芝生ほど溜まりやすく、綺麗な芝生を維持するためにはサッチを取り除く「サッチング」という作業が欠かせません。(サッチングについてはこちらの記事で詳しく解説しています)
一般家庭の芝生でサッチングというと、金属製のレーキを用いて芝生をガリガリ掻いてサッチを集めるのが主流ですが、これってとんでもなく重労働でしんどいんです。特にお庭が広い方は大変ですよね。
そこで、サッチングが大変で困っているという方にはオプションでサッチングできる機能がついた電動芝刈り機LM-2310(LM-2810)の導入をおすすめします。
今回は京セラ(旧リョービ)の電動芝刈り機LM-2310(LM-2810)について詳しく解説していきますので、サッチングに困っているという人は是非最後までご覧ください。
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機の選び方(製品比較)
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機の比較一覧表
京セラから販売されている現行の電動芝刈り機4機種の主要スペックを比較してみました。
製品名 | おすすめ度 | 刈込幅 | 刈り刃 | オプション |
---|---|---|---|---|
LMR-2300 | ★ | 230mm | ロータリー刃 | 無し |
LM-2310 | ★★★ | 230mm | リール3枚刃 | 有り |
LM-2810 | ★★★ | 280mm | リール5枚刃 | 有り |
BLM-2300 | ★★ | 230mm | リール3枚刃 | 有り |
京セラの芝刈り機のおすすめはオプションのサッチング刃・根切り刃をセットできるLM-2310とLM-2810です。
ロータリー式のLMR-2300はオプションをセットできないので、サッチング刃・根切り刃による更新作業を目的に考えている方は、間違えて購入しないように気を付けてください。
充電式芝刈り機のBLM-2300は充電式のため電源コードを気にせず作業できるのは魅力的ですが、同サイズのLM-2310に比べると実勢価格が二倍以上しますのでコスパ面では見劣りします。そのため、電源コードがない場所で作業したいのでなければ、LM-2310かLM-2810の方がおすすめです。
LM-2310とLM-2810の違いを比較
LM-2310とLM-2810の主な違いは、通常の芝刈りで使用するリール刃の刃の枚数と、芝刈り機のサイズです。
まず、リール刃の違いについてですが、LM-2310はリール3枚刃なのに対してLM-2810はリール5枚刃が標準装備されています。さらに、LM-2810のみ別売りオプションでリール6枚刃も販売されています。
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機を芝刈り用のメイン機種として使用する場合は、LM-2810の方がリール刃の枚数が多く緻密な芝刈りが出来るのでおすすめです。
また、サイズの違いについてはLM-2310の刈り幅は230mm、LM-2810の刈り幅は280mmとなっており、広い庭の芝刈りに使う場合もLM-2810がおすすめです。
一方、メインの芝刈り機を別に保有しており、京セラ(旧リョービ)の芝刈り機はサッチングや低刈りなどの更新作業専用として使う予定はLM-2310の方がリーズナブルでおすすめです。
更新作業で使うだけならリール刃の枚数は関係ないですし、よほど広い庭でない限りは刈り幅230mmで困ることもないでしょう。ちなみにうちの芝生面積は約70㎡ですが、LM-2310で全く問題ありません。
もちろん、予算と収納場所などの問題さえなければLM-2810でも良いですので、お好みで選んでみてください。
サッチング刃と根切り刃の違いを比較
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機のオプションにはサッチング刃セットと根切り刃の2種類があります。
もともとサッチング刃セットはサッチング、根切り刃は根切り(スライシング)のためのオプション刃なのですが、実は根切り刃を使ってサッチングすることもできなくはありません。
そのため、どちらが良いか迷っている方も多いと思いますので、サッチング刃セットと根切り刃の違いを比較してみましょう。
サッチング刃セットは、金属製のコイルの先端がツメのようになっている“サッチング刃”が複数装着(LM-2310用は8個・LM-2810用は10個)された替刃オプションです。
このサッチング刃のツメが地表に堆積したサッチを掻き出すことによりサッチングできる仕組みになっています。
ぱっと見ではサッチング刃のツメが弱そうですぐ壊れてしまうのではないかと不安になるかもしれませんが、実際にはかなり強いツメなのでそう簡単には壊れなさそうですし、仮にツメが破損した場合でも破損したサッチング刃を個別に交換することができるので見た目以上に長持ちすることが期待できます。
一方、根切り刃は金属製の刃が回転軸から複数伸びており、これが回転することにより芝の匍匐茎をカットできる仕組みの替刃オプションです。本来は根切り(スライシング)のための替刃オプションですが、地表に堆積したサッチを掻き出してくれる効果もあるので、サッチング刃の代わりに根切り刃でサッチングをする方もいるようです。
それでは、サッチング刃と根切り刃のどちらを使ってサッチングすれば良いのでしょうか?
私の結論としては、サッチング目的で替刃オプションを購入するならば、素直にサッチング刃を選ぶことをおすすめします。
根切り刃でも芝生表面に溜まったサッチを掻き出すことは可能ですが、サッチング能力に限るとサッチング刃に軍配が上がります。そのため、サッチング目的ならばサッチング刃を使ってガッツリとサッチングする方が合理的だろうと私は考えました。
また、芝生の状態にもよるので一概には言えませんが、サッチングに比べると根切り(スライシング)の更新作業は優先順位が低いので、まずはサッチングから優先的にやってみるのも良いのではないでしょうか。
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機・サッチング刃の使い方
LM-2310のリール刃・固定刃をサッチング刃に交換する方法
LM-2310には芝刈りに必要なリール刃と固定刃が初期状態でセットされています。
普通に芝刈りするときはそのまま使えるのですが、サッチングに使いたいときは刃の交換作業が必要になります。
LM-2310の刃を交換する方法は付属の説明書に詳しく載っていますので、説明書を読みながら作業すれば初めての方でも簡単に刃の交換をすることができますよ。特別な工具も必要ありませんのでご安心ください。
LM-2310のサッチング刃使用レポート
LM-2310にサッチング刃を装着したら、早速サッチングをやってみましょう。
まず最初に、通常の芝刈りと同じように最初に刈り高設定をします。
このときの注意点として、LM-2310は5mm・7.5mmの刈り高設定も可能ですが、サッチング刃を使用するときは刈り高設定を10mm以上にすることが推奨されています。
刈り高を下げるほどサッチング刃がサッチ層に深く入って掻き出せるのですが、10mm未満でサッチング刃を使用するとモーターに負荷がかかりすぎて故障の原因になることがあります。(取扱説明書より)
刈り高設定を5mm・7.5mmにすると、より深くまでサッチングすることはできるのですが、芝刈り機のモーターやサッチング刃のツメにかかる負荷が大きくなりますので注意しましょう。
刈り高設定が終わったら、通常の芝刈り機と同じように芝刈り機のスイッチを入れて前進させていくだけでサッチングすることができます。
手作業でのサッチングのしんどさが嘘のように、バリバリとサッチをかき集めてくれます。
あっという間に集草カゴがサッチでいっぱいになってしまいました。辛い作業だったはずのサッチングがなんだか楽しくなってきます。山のように取れたサッチはカルスNC-Rで堆肥化するのも良いですね。
LM-2310でのサッチングを一度経験してしまうと、誇張でも何でもなく、手作業でのサッチングには二度と戻れません。これはマジでおすすめですよ。
LM-2310のメンテナンス
LM-2310を使ったあと、適切なお手入れをしてあげることによって長く使うことができるようになります。
お手入れといっても簡単なメンテナンスですので、是非忘れずにやってみてください。
まず、LM-2310で通常の芝刈りをした後は、芝刈り機に芝生の刈りカスが付着しているので、払い落としてから保管しましょう。芝刈り後のリール刃には水分や芝の汁が付着していますので、布切れなどでリール刃を拭き取ってあげると刃が長持ちします。
また、毎回やらなくてもいいですが、少なくとも1年に1回ぐらいは刃物用のクリーナー(ヤニ落とし)でメンテナンスすると尚良いでしょう。
次に、LM-2310をサッチングや低刈りなどの更新作業に使用した後は、通常の芝刈りよりもサッチなどのゴミが付着しやすいので念入りに掃除しましょう。
ホースで水洗いしたくなりますが、LM-2310は電子機器のため水洗い厳禁ですので濡らしてから固く絞った雑巾で汚れを拭き取りましょう。
ゴミを吹き飛ばすにはエアダスターやブロワーがあれば便利ですが、なければブラシなどを使って取り除いてください。
お手入れは面倒に思うかもしれませんが、怠ると芝刈り機の故障や不調の原因になるかもしれません。ちょっとしたことで芝刈り機を長く使うことができますので、是非やってみてください。
京セラ(旧リョービ)の芝刈り機・サッチング刃を使ってみた感想
LM-2310のサッチング刃でサッチングするメリット
LM-2310のサッチング刃でサッチングするメリットは大きく2つあります。
- 手作業でのサッチングと比べて圧倒的に作業が楽なこと
- サッチングと低刈りという芝生の更新作業が一台で完結すること
まず、LM-2310でサッチングする最大のメリットは圧倒的に作業が楽なことです。
手作業でのサッチングは、家庭の芝生管理の中でも最も過酷な作業の一つです。
とはいえ、綺麗な芝生を維持するためにはサッチングは避けて通ることができない作業ですので、毎年しんどい思いをして頑張っているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、LM-2310があればサッチング刃を装着して芝刈り機を走らせるだけでサッチングが完了しますので、あっという間にサッチングが終わってしまいます。
集草カゴにサッチがバリバリたまっていくのは快感で、今まで苦痛だったサッチングがまるでレジャーのようにすら感じるほどです。芝刈り機の構造上、キワの部分やなどはサッチングできませんが、そこだけ手作業でやったとしても全面手作業に比べれば疲労感は雲泥の差ですよ。
次に、LM-2310はサッチングと低刈りという芝生の更新作業が一台で完結するというのも見逃せないメリットです。
低刈りとは、春先に芝生を低く刈り込むことにより冬枯れした芝生を取り除き、芝の新芽が育ちやすい環境を整えてあげる更新作業のことです。低刈りは硬い芝生の軸の部分を刈り取る必要があり、芝刈りにパワーが必要なため電動芝刈り機のLM-2310はまさにピッタリです。
そのため、電動ではない手動式の芝刈り機を使っている方でも、更新作業用にLM-2310があると大変便利なんです。
もちろん、初めて芝刈り機を購入するという方にも、一台で芝刈りから更新作業までこなせるLM-2310は万能選手としておすすめですよ。
LM-2310のサッチング刃でサッチングするデメリット
LM-2310のサッチング刃でサッチングするデメリットもお伝えしたいところですが、実際に使ってみて感じるデメリットはほぼありません。それでも強いて挙げるのであれば、以下のデメリットが考えられます。
- 手作業でのサッチングに使用するレーキに比べるとお金がかかる
- 更新作業の時期以外に使用しない場合は保管場所がネックになる
まず最初に考えられるデメリットしては導入コスト(初期費用)がかかることです。
LM-2310とサッチング刃をセットで購入すると約28,000円程度しますので、通常のサッチングで使用する金属製のレーキに比べるとお金がかかるのは間違いありません。
一方で、LM-2310を使うとサッチングがどれぐらい楽になるのかというと、約70㎡あるうちの芝生でいえば通常のサッチングで丸2日以上かかっていた作業が、LM-2310を使うと半日もかからず終わりました。
LM-2310でサッチングできないキワの部分や、サッチが残っている場所を手作業で少しサッチングしても半日もかからず終わりますので、ザッとサッチングするだけなら1〜2時間で終わると思います。
サッチング刃の耐久性はまだ検証していないので、何年ぐらい使えるのかは正確にはわかりませんが、すぐ壊れるような物ではなさそうです。
仮に使用期間5年で1年に1回サッチングをするとしたら、1年あたり約5,600円のコストで肉体労働1日半の削減です。これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれだと思いますが、私はそれぐらいなら迷わず払いますね。時間と健康をお金で買うと考えれば決して高い投資ではないと私は思います。
次に、見落としがちなデメリットとして保管場所の問題があります。通常の芝刈りに使用するメインの芝刈り機を他に持っている場合、LM-2310を購入することで芝刈り機2台分の収納スペースが必要になるからです。
芝刈り機を直射日光や風雨にさらされる場所で保管していると、サビや故障の原因にもなります。長く使うためにも物置き内などに保管する必要がありますので、購入前に保管場所が確保できるかどうかは確認しておきましょう。
まとめ
京セラ(旧リョービ)電動芝刈り機LM-2310サッチング刃レビューのまとめです。
- 京セラ(旧リョービ)電動芝刈り機LM-2310は「綺麗な芝生は維持したいけどサッチングにかける労力と時間を減らしたい」という方におすすめ。
- 一度でもLM-2310でサッチングすると二度と手動サッチングには戻れないほど快適。
時間と健康をお金で買うと考えれば決して高い投資ではない。 - LM-2310とLM-2810の比較は、サッチングや低刈りなどの更新作業専用として使う予定ならLM-2310で必要十分。メインの芝刈り機としても使うならLM-2810もおすすめ。
- サッチング刃と根切り刃の比較は、サッチング目的で替刃オプションを購入するならば素直にサッチング刃を選ぶのがおすすめ。
「サッチング刃での電動サッチングを経験すると二度と手放せない」というのは全員口を揃えて仰います。
そもそもサッチングをしないという方には必要ありませんが、綺麗な芝生を維持するにはサッチングは避けて通ることができない芝生管理作業ですので、個人的には芝生を続けるならLM-2310などの電動サッチングマシンは一家に一台マストと言っても過言ではないと思っています。
サッチングをしんどいと少しでも感じたことがある方は、騙されたと思って一度試してみてください。とても快適になること間違いなしですよ。