ナワシログミ・マリリンは明るい斑入りの葉っぱが魅力的な常緑樹・低木です。
「日陰でも明るい雰囲気にしてくれる常緑樹が欲しい」
「水はけが悪い庭や乾燥しがちな庭でも育つ常緑樹を探している」
「剪定の手間がかからず放置しても大きくならない木がいい」
「虫がつきやすい木は嫌だ」
そんなあなたにはナワシログミ・マリリンがおすすめです。
ナワシログミ・マリリンはフランスで生まれたグミ科の常緑樹です。日本で流通するようになったのがここ数年のことなので、まだ見かける機会は少ないかもしれませんね。
ナワシログミ・マリリンは葉っぱが綺麗な上に環境を選ばず非常に育てやすい木であり、シェードガーデンや雑木の庭だけでなくどんなテイストの庭でもあわせやすい木なので、これからどんどん人気が出てくるのではないでしょうか。
今回は、ナワシログミ・マリリンの特徴や植え方・育て方を詳しく解説していきますので、庭に植える低木を探している方は是非最後までご覧ください!
ナワシログミ・マリリンの特徴
ナワシログミ・マリリンはグミ科・グミ属の観賞樹(常緑・低木)です。
商品名:ナワシログミ マリリン
学名:Elaeagnus x ebbingei Maryline(R) “ABRELA”
(エラエアグヌス エッビンゲイ種)
※品種登録申請中 登録申請番号32030
ナワシログミ・マリリンはコメリなどのホームセンターで販売されています。ネット通販でも販売されているので、手っ取り早く購入したい方はネットで注文するのもおすすめです。
ナワシログミ・マリリンの葉っぱ
ナワシログミ・マリリンは、葉の中央に明るい黄色の斑が入るのが特徴です。
マリリンは常緑のグミなので、一年を通して斑入りの葉を楽しむことができますよ。
葉っぱの大きさは5cm~10cm程度です。葉が密に茂るので、目隠しとして使うのにも適した木と言えるでしょう。
ナワシログミ・マリリンの花と実
ナワシログミ・マリリンは10月~12月にかけて花を咲かせると商品タグに記載されていました。
商品タグの写真を見る限りでは、白い釣鐘状の花が咲くようです。
私が11月に購入した苗には花が咲いていなかったので、生育状況や環境によっては花が咲かないのかもしれません。
また、ナワシログミ・マリリンの実については、私が調べた限りでは情報が見当たりませんでした。
通常のナワシログミは春に楕円形の実をつけますが、ナワシログミの実は食用にはあまり適していません。
いずれにしても、ナワシログミ・マリリンを育てるときは果樹としてではなく、主に葉っぱを鑑賞する目的の庭木として育てると良いでしょう。
ナワシログミ・マリリンの大きさ(樹高)
ナワシログミ・マリリンは、最大で樹高200cm程度まで育ちます。
マリリンは極端に大きくなることはありませんが、適度な高さがあって葉が密に茂るので、目隠しとして使うこともできる木です。
山採りの雑木のような涼やかな枝振りを楽しむ木ではありませんので、そういう木を探している方は別の樹種を選びましょう。
ナワシログミ・マリリンの剪定
ナワシログミ・マリリンは自然樹形のままで樹形が乱れにくいのが特徴です。
剪定を頻繁にしなくても樹形がまとまるので、手間がかからないのが嬉しいですね。
むしろ、刈り込むような剪定をすると横枝が出て樹形が乱れやすいので注意してください。
剪定をするときは、混み合った枝など不要な枝を根元から切り落とすと良いでしょう。
ナワシログミ・マリリンは日陰でも育つのか
ナワシログミ・マリリンは日向でも日陰でも植えることができるのが特徴です。
夏の日差しが強く乾燥しがちな場所でも育ちますし、建物の影など日差しが不十分な場所でも育ちます。
マリリンは明るい斑入りの葉が特徴の品種なので、日陰に植えると雰囲気が明るくなります。
日陰に植えても落葉しにくいので、半日陰~日陰に植えるのにもピッタリの低木ですね。
ナワシログミ・マリリンの病気や害虫(病害虫)
ナワシログミ・マリリンがかかりやすい病害虫はとくにありません。
潮風による塩害にも強く、丈夫で育てやすい品種といえます。
ナワシログミ・マリリンの植え方
ナワシログミ・マリリンは土質を選ばずに育ちますが、植える前に土壌改良をしておけばより元気に育ちます。
できれば事前に腐葉土などを混ぜ込んで土作りをしておくと良いですが、時間がなければ省略しても大丈夫です。
それでは、ナワシログミ・マリリンの簡単な植え方を具体的に解説していきます。
まず、マリリンを植える場所を決めたら植穴を掘ります。
土をほぐして土壌改良を行うため、穴のサイズは苗のポット(または根鉢)より一回り以上大きく掘りましょう。
掘った穴に土を戻すときに、庭の土に培養土や腐葉土などを混ぜ込んで土壌改良しましょう。事前に土壌改良を済ませている場合はそのままでも大丈夫です。
また、炭(竹炭・籾殻燻炭)には微生物の活動を活発して木の根の成長を促す効果があるので、手元にある場合は植穴に一緒にいれてやると良いでしょう。
元肥(もとごえ)の肥料は入れなくて大丈夫です。
植穴の準備ができたら、マリリンの株元を手で押さえながら、ポットを逆さまにして外してください。
ポリ製のポットは必ず外してから植えますが、麻布で根っこを巻いてある場合(根巻き苗)は麻布を外さずにそのまま植えてください。
ポットから苗を外したら、ポットの中で固まっている根っこを軽くもみほぐしてから植え付けます。
植えるときは、幹(茎)の部分が埋まらないように気を付けながら、株元を手でギュッと押さえて植えてください。
株元が周囲より低くなると、水が集まってきて根腐れの原因になるので、様子を見て植穴に入れる土の量を調整しましょう。
それと、木を植えるときは、木をふだんよく見る方向から見て一番カッコイイ樹形になるように、向きを調整してから植えてくださいね。
木の向きは感覚的に決めちゃってOKです。
無事に植え終わったら、最後にたっぷり水やりをして植え付け完了です。これぐらいの木のサイズ(~50cm)ぐらいなら支柱は必要ないでしょう。
お疲れ様でした!
ナワシログミ・マリリンの育て方
ナワシログミ・マリリンは乾燥に強いので、よほど雨が降らない場合以外は水やりの必要はありません。
ただし、苗木を植えた直後はまだ根っこがしっかり張っていないので、植えてから2~3ヵ月の間は土が乾いたら水やりをしてあげましょう。
また、乾燥や寒さから根っこを守るために、株元を腐葉土やバークチップなどでマルチングしてあげると安心ですね。
根っこがしっかり張って環境に馴染んでしまえば、それ以後はほとんど手を掛ける必要はありません。
まとめ
ナワシログミ・マリリンは明るい斑入りの葉が魅力的な常緑低木です。
ナワシログミ・マリリンは以下のような木を探している方におすすめです。
- 明るい雰囲気の常緑樹
- 日差しが強い場所で育つ常緑樹
- 日陰で育つ常緑樹
- 乾燥しやすい場所でも育つ常緑樹
- 水はけが悪い場所でも育つ常緑樹
- 潮風がある場所でも育つ常緑樹
- あまり大きくならない常緑樹(最大200cm程度)
- 剪定の手間が少ない常緑樹
- 目隠しに使える常緑樹
- 手間がかからない常緑樹
ナワシログミ・マリリンは丈夫でどんな環境でも育ち、管理の手間もかからないので使いやすい樹種ですが、以下のような木を探している方にはおすすめしません。
- 山採りの雑木のような涼やかな枝振りの木
- 紅葉や落葉など季節による変化が強い木
- 100cm以下で管理しやすい木
涼やかな枝振りや季節感のある木を探している方は、ナツハゼ・ミツバツツジ・ヤマアジサイなど。100cm以下で管理しやすい木を探している方は、オタフクナンテン・フィリフィラオーレアなどを検討してみてはいかがでしょうか。
ナワシログミ・マリリン以外のおすすめ低木は以下の記事で解説していますので、庭に植える低木を探しているという方は是非あわせてご覧ください。
以上、参考になれば幸いです。