今年も年の瀬を迎え、雑木の庭コーナーをDIYしはじめてから丸一年が経とうとしています。秋から冬への季節の変わり目となる晩秋の時期は、雑木の庭にとっては落葉樹や宿根草の葉が落ちて休眠へと向かう季節です。
雑木の庭といえば庭木の紅葉も醍醐味の一つですが、よく観察してみるとそれ以外にも気温の低下とともに植物には様々な変化が起きていることがわかります。
前回に引き続き、庭DIYを検討している方への情報提供と自分用の備忘を兼ねて、失敗談を含めてリアルな記録を発信していきますので、これからDIYで雑木の庭やナチュラルガーデン/シェードガーデンを作ろうと考えている人は参考にしてみてください。前回(2022年秋)は以下の記事になります。
雑木の庭の成長記録@2022年晩秋
雑木の庭コーナーの全体像の変化はこんな感じです。
10月中旬の時点ではまだまだ緑が多くて明るいイメージだったんですが、12月上旬には全体的に茶色くて少し寒さを感じるような風景になりました。残念ながら今の庭木構成ではあまり紅葉は楽しめませんね。
全体的に茶色くなったのは、手前の芝生が冬枯れしたことも大きく影響しています。今までは芝生の緑があることで全体のバランスが取れていたんですが、冬になるとカレックスの明るい葉色だけ浮いてしまいそうな気がするので、様子を見て再構成も考えていきたいと思います。
また、写真左側のアオダモ~ヤマブキの前景に下草を追加で植えたりもしているので順次紹介していきます。
高木@アオダモ
アオダモは10月中旬の時点でほとんどの葉が落ちてしまっていましたが、11月上旬までには全ての葉が落ちました。
アオダモは落葉樹なので冬には葉が落ちるものですが、紅葉前に全ての葉が落ちてしまうのは、庭の環境やアオダモの樹勢に問題があることが多いです。
原因は水はけの悪さなどから褐斑病にかかっている影響が考えられるので、アオダモの株元に縦穴を掘って炭などで土壌改良を行い、通気透水性を高めることでアオダモの根の成長を促す造作を施しました。
土壌改良の詳細については以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はあわせてご覧ください。
高木@ソヨゴ
ソヨゴは秋から変わらず、あまり元気がないような状態が続いています。
葉っぱにハリがなく少し心配ですが、一気に葉を落とすようなこともないので様子を見ています。
ソヨゴといえば秋には赤い実をつけるのですが、今年は2~3個しか実が生りませんでした。樹勢が回復すればもっと実をつけてくれるかもしれません。
ソヨゴもアオダモと同様に、アオダモの株元に縦穴を掘って炭などで土壌改良を行いました。来春には樹勢が回復してくれることを祈りたいと思います。
低木@アベリアカレイドスコープ
アベリアは白い花が散り、赤っぽい色のガクだけが残っている状態になりました。
アベリアは寒冷地では冬に葉を落とすことがあるため半常緑性と言われていますが、関西地方では葉を落とすことはなく一年を通して常緑の低木です。
植えてから一年が経ちますが、四方八方に枝を伸ばしているので、本格的な冬を迎える前に剪定してみました。
アベリアは刈り込み剪定をされることが多いですが、ここでは自然樹形を目指して透かし剪定にしてみました。
枝が混み合っている部分や、横に拡がりすぎている部分の枝を根元から落としたことで、少しスッキリしました。
アベリアは年中剪定が可能と言われていますが、強い剪定をする場合は春か秋にすると良いでしょう。
低木@マホニアコンフューサ
マホニアコンフューサは10月下旬から黄色い花を咲かせてくれましたが、開花時期はスズメバチが花の蜜を吸いに何度も来ていました。
開花時期になるとスズメバチが集まってくるというのは、マホニアコンフューサの数少ないデメリットの一つです。
スズメバチの対策としては、近付いて刺激しないようにするのが一番ですが、通路などよく通る場所にマホニアコンフューサを植えている場合はそれも難しいですよね。
どうしてもスズメバチが気になるという方は、マホニアコンフューサの花が咲く前に全ての花穂を切り落とすのが一番確実な対策です。
ちなみに、うちでは花をそのままにしておいたところ、12月上旬現在は花は咲き終わり紫色の実ができはじめています。
花や実を楽しむか、スズメバチ対策を優先するかは、どちらが正解というわけではありません。ご家庭の事情や個人の価値観に合わせて選んでみてください。
低木@ヤマブキ
ヤマブキは落葉樹なので冬には葉を落として休眠します。
しかし、12月上旬現在も少し葉が黄色くなってきたものの、まだまだ葉を落とす気配もなく元気なままです。最近まで季節外れの暖かさが続いていた影響もあるのでしょうか。
葉が落ちたら剪定しようと思っているので、もう少しこのまま様子を見たいと思います。
下草@アジュガ
アジュガ・ダークマホガニーは、気温の低下するにつれて銅葉の色がどんどん濃くなってきました。一部は赤く紅葉(?)している葉もありますね。
冬の間はこのように紫色の葉になりますが、春になると緑を帯びた新葉とともに花穂が出てきますよ。
下草@カレックス
カレックスは今回もほとんど変化がなく、一年を通して安定した草姿を見せてくれています。
とはいえ、やや枯れ葉が目立ってきた気はするので、春の芽吹き前に一度剪定してみようと思います。
下草@ギボウシ(ホスタ)
うちでは現在2種類のギボウシ(ホスタ)を植えているのですが、その内の1つである「ブリムカップ」は11月20日ごろに葉が枯れてしまいました。
ギボウシは宿根草なので、冬の間は地上部が枯れ、春になったらまた新芽が出てくるタイプの下草です。
もう1つの「ファーンライン」は12月上旬現在もまだ枯れずに粘っていますね。この株は9月にヨトウムシにやられて地上部が全滅してしまったんですが、そこから復活してこの状態になっています。
今年はギボウシを上手く育てることができなかったので、来年は元気に育てられるように頑張ります!
下草@タマリュウとベロニカ・オックスフォードブルー
12月の頭に新しい下草を2種類追加しました。
1つ目は「タマリュウ」です。タマリュウは強健で日陰耐性も強く、とても育てやすいのでおすすめのグランドカバーです。
タマリュウについては以下の記事でも詳しく解説しています。
2つ目は「ベロニカ・オックスフォードブルー」です。春になると青い小花を咲かせてくれるのが特徴で、こちらも強健でとても育てやすくおすすめのグランドカバーです。
タマリュウとベロニカ・オックスフォードブルーを植えたときの様子は、以下の記事でも詳しく解説しています。是非あわせてご覧ください。