バーク堆肥とは樹皮(バーク)を発酵させて作った堆肥のことです。
土壌改良資材の定番として、農業・家庭菜園から雑木の庭や芝生などのガーデニングまで幅広く使われています。
バーク堆肥は袋単位で見ると高いものではありませんが、使用頻度が高く量も必要なので、意外と費用がかかりますよね。
そんなバーク堆肥を“無料”で入手できるという夢のような場所が奈良県にあると聞いて行ってきました。
今回はその様子をレポートしていきたいと思います。
この記事で紹介している「平群バーク堆肥サービス」は、2023年2月現在はサービスを終了(もしくは休止)しているため、現地を訪問してもバーク堆肥を無料で入手することはできませんのでご注意ください。今後サービスが再開されることがあるかどうかわかりませんが、当記事は過去の記録として残しておきます。
バーク堆肥は木の樹皮などを原料にした堆肥のため自作することは難しいです。でも、落ち葉や刈り草・家庭菜園の残渣などを原料にした雑草堆肥(腐葉土)ならば、素人でも簡単に作れるのでタダで堆肥が手に入りますよ。
雑草堆肥(腐葉土)の簡単な作り方は以下の記事で解説していますので、是非あわせてご覧ください。
バーク堆肥を無料で入手する方法
バーク堆肥を無料で入手できる場所は、奈良県の北西部にある「平群バーク堆肥サービス」さんです。
大阪からだと生駒山を越えてすぐの場所なので意外と近いですよ。
阪奈道路(または有料道路の第二阪奈道路)方面から行く場合は、国道168号線を南下して近鉄東山駅前の交差点を西方向へ右折します。
そのまま進むと「信貴フラワーロード」という広域農道に入り、山道を少し走ると開けたY字路に出ます。
このY字路を右折してすぐのところに「平群バーク堆肥サービス」さんはあります。
十三峠を通って生駒山を越えて行く場合は、峠を越えて奈良県側に入るとすぐ「信貴フラワーロード」に出るので、そのまま北上していきます。
「平群野菊の里斎場」の前を通り過ぎ、橋を渡ったらY字路なので左折してすぐのところに「平群バーク堆肥サービス」さんはあります。
【2022年3月更新】
Googleマップに表示されている場所は「薪置き場」になっていましたが、2022年3月に再訪したところ木材が全て撤去されて更地になっていました。側溝のグレーチングも撤去されていたので、薪目的で訪問する方はご注意ください。
季節的な問題かもしれないので、もし薪の無料配布が再開しているのを見かけたらまた追記したいと思います。
【2022年5月更新】
2022年5月現在「薪置き場」は撤去されたままの状態でしたのでご注意ください。
今回の目的地である「バーク堆肥置き場」は、「薪置き場」からもう少し道を進んだ場所にあります。看板が目印に建てられていました。
「バーク堆肥置き場」の前には駐車スペースが2台分ほどあるので安心です。ベンチや雨よけも設置されていましたが、バーク堆肥を持ち帰るなら晴れた日じゃないと大変でしょうね。
現地には事務所はないですし管理人もいませんが、電話で頼めば有料で積込み支援もしてもらえるそうです。かなり年季を感じますが看板に書いてありました。
セルフサービスであればバーク堆肥を無料で好きなだけお取りくださいという神システムです。
私が滞在していた短時間の間にも何名かの方が堆肥をもらいに来られていたましたよ。
この山が全てバーク堆肥だからすごい量です。
ショベルで山を崩して土嚢袋に積み込んでいきます。持ち帰るための土嚢袋や作業用ショベルは自分で持っていく必要があるので注意しましょう。
また、自家用車のトランクに堆肥を積んで持って帰るなら、あらかじめトランクにブルーシートや新聞紙を敷いておくと車内が汚れにくいのでお勧めです。
今回は土嚢袋7袋分のバーク堆肥をありがたく頂戴して帰りました。もっと袋を持っていけば良かったです。
バーク堆肥を土壌改良とマルチングに使ってみた
実際に入手してきたバーク堆肥はこんな感じでした。
色は黒っぽくて嫌な臭いは全然ありません。虫は全く見られませんでした。石やビニールゴミなどの異物はたまに混ざっていますが極少量なので個人的には許容範囲です。
樹皮や枝の原型はまだ残っているので完熟堆肥ではないですね。そのままでは畑や花壇の土に混ぜて直ぐ植え付けするのには不向きです。
無料で頂いてきたバーク堆肥を土壌改良資材として使用する場合は、ふるいにかけて大きい枝などを取り除く必要があります。全てを取り除く必要はないので、ふるいの目は粗めで問題ありません。
ふるいにかけた後の歩留まりは約半分でしたが、バーク堆肥置き場での採取方法に気を配るだけで歩留まりは2/3程度まで改善します。
バーク堆肥置き場の表層は大きい枝などが多く含まれるので、少し掘って下の層から採取すると完熟堆肥が多く取れるようになります。
ふるいに残った枝や樹皮は未熟な状態なので、土壌改良資材として使用する場合は追熟させる必要がありますが、枝はなかなか分解されないので時間がかかります。
堆肥として使うには不便なんですが、雑木の庭のマルチングとしては問題なく使用できます。
今回は通気浸透水脈DIYで作成した築山エリアのマルチングとして使用することにしました。
マルチングに使用する予定がなく、堆肥として使用する高品質なバーク堆肥が欲しい場合は、市販のものを購入した方が良いかもしれません。
植栽エリアの土がむき出しになっていると、雑草は生えるし、地面は徐々に固く締まっていくし、土壌は流出するし、何も良いことがありません。バーク堆肥や落ち葉などの有機資材でマルチングすることによって、雑草対策になるだけではなく、土壌は適度な湿度を保ち、土壌生物や菌の働きで土壌の状態が良くなっていく効果が期待できるのです。
バーク堆肥を無料でゲットする方法としては、公共施設(公園)などが無料配布している場合もあるので、自分の近所にそういうサービスがないかどうか調べてみるのも良いですね。
でもそういったサービスの多くは期間限定だったり無料で貰える個数が限定されているのが難点です。無料だから文句はもちろん言えないのですが、バーク堆肥を欲しいときに必要な量だけ入手できればもっと嬉しいのにと思いますよね。
それに対して「平群バーク堆肥サービス」さんは、一年中いつでも好きなだけバーク堆肥を無料でゲットできるという神システムです。車のガソリン代と相談する必要はありますが、近場の方にはすごくお得な情報ですよね。
最後に、バーク堆肥を無料でゲットしにいく場合は、みんなが気持ちよく施設を利用できるようにくれぐれもマナーを守って利用してくださいね!