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太陽熱消毒と雑草堆肥を使った土壌改良@家庭菜園

お盆を過ぎて8月も残りわずかとなり、夏野菜を片付けて秋冬野菜の準備を始めようとしている方へ。

秋冬野菜を植え付けするまでの期間を利用して、太陽熱消毒で病害虫・雑草対策をしてみませんか?

真夏の時期は太陽熱消毒に最適な時期なので、最短2週間程度から土壌消毒ができますよ。

今回は、太陽熱消毒に加えて、自作の雑草堆肥も使った家庭菜園の土壌改良を紹介していきます。

太陽熱消毒の概要から詳細な手順まで解説していきますので、秋冬野菜を植え付けする前に是非ご覧ください。

目次

太陽熱消毒とは?

太陽熱消毒(太陽熱土壌消毒)とは、太陽熱エネルギーを利用した土壌消毒法のことです。

具体的には、土壌表面に透明のビニールマルチを張り、太陽熱を利用して地温を上昇させることにより、病原菌・害虫・雑草の種子を殺すというものです。

太陽熱エネルギーの強い夏場は太陽熱消毒に最適な時期といえます。

太陽熱消毒のメリット

太陽熱消毒のメリットは、化学薬品(農薬)を使わずに土壌消毒ができることです。

このため、なるべく化学薬品(農薬)を使いたくない家庭菜園にはピッタリの方法といえます。

また、ビニールマルチを張り終えたら、後は一定期間放置しておくだけなので、誰でも簡単にできるのも嬉しいですね。

太陽熱消毒のデメリット

太陽熱消毒のデメリットは、治療ではなく予防にしか使えないことです。

太陽熱消毒は、畝が空いている時期(作付けの合間)に、次の作物を育てるための準備として行うものです。

作物を育てているときに太陽熱消毒をすると、太陽熱による地温上昇で作物自体が枯れてしまいます。

そのため、作物を育てている最中に発生した病害などの治療目的で行うことはできません。

また、太陽熱消毒には夏場でも2週間~1ヵ月程度の期間が必要ですので、直ぐに次の作物を植え付けることができないことには注意しましょう。

太陽熱消毒のやり方

今回は実際に私が行った手順に沿って、太陽熱消毒のやり方を解説していきます。

太陽熱消毒に必要なもの

太陽熱消毒に必要なものは、透明のビニールマルチシートです。

私はダイソーで透明マルチシートを購入しました。

ホームセンターなどで購入するより相当安いので、太陽熱消毒を試してみたいという人にはおすすめです。

ただし、ダイソーの透明マルチシートは幅95cm×長さ5mの小サイズなので、家庭菜園が広い場合はホームセンターやネットで大きいものを選んだ方がお得です。

あとは、次の作物のための堆肥・石灰・元肥なども準備しておきましょう。

太陽熱消毒を行った後は、地面を耕さずにそのまま次の作物を受け付けます。

なぜなら、太陽熱消毒の効果は地中深くまでは届かないので、地面を耕すと消毒されていない土が混ざってしまい太陽熱消毒の効果がなくなってしまうからです。

そのため、事前に必要な堆肥・石灰・元肥などをすき込んでから太陽熱消毒を行います。

1. 作物を整理して畝を空ける

まず最初に、太陽熱消毒をしたい場所に前の作物が残っている場合は整理しましょう。

もし前の作物で病害などが発生していた場合は、念のため残渣が残らないように注意してください。

整理が終わって畝が空いたら次の項目に進みます。

2. 石灰・元肥などをすき込む

続いて、次の作物のための石灰・元肥などをすき込んでいきます。

今回はPHを測ったところ5.5とやや酸性寄りでしたので、籾殻燻炭と有機石灰を入れました。

耕運やすき込みをするときに耕運機があるとものすごく楽になるのでおすすめです。興味のある方は、以下の家庭用耕運機レビュー記事もあわせてご覧ください。

3. 土壌改良のため雑草堆肥を投入する

ここは庭から家庭菜園に転換した場所で、土作りがまだまだなので堆肥を多めに投入します。

うちでは庭から出る雑草・庭木の剪定枝葉・家庭菜園の残渣などから雑草堆肥を作っています。春に仕込んだ分の腐熟がだいぶ進んでいたので今回使用しました。

雑草堆肥の作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。

私が今回すき込んだ雑草堆肥は、完熟ではなく未熟な部分が残っていますが、土壌に緑肥やクズ野菜をすき込んでから太陽熱消毒を行う「生物的土壌消毒」という手法もあるぐらいなので問題は無いだろうと考えています。

雑草堆肥を投入した結果がどうなるのかについては、これから確認していく予定です。

4. 畝を立てて散水する

堆肥を入れ終わったら、上から土を被せて畝を立てます。

太陽熱消毒が終わったらそのまま次の作物を植え付けるので、次の作物に合った畝を立ててください。

畝を立てたら地中深くまで染み込むようにたっぷりと散水してください。

土が乾いていると地温が上昇しにくいので注意してください。

5. 透明マルチを張る

散水が終わったら透明マルチを張っていきます。

最後に、マルチ止めに土を被せて準備完了です。

マルチに穴や隙間があると効果が薄れるので注意してください。

あとは夏場で2週間~1ヵ月間放置するだけです。

今回紹介した方法は、家庭菜園でも再現しやすい簡易的な方法です。もし可能であれば、畝だけでなく通路を含めた畑全体をマルチングし、マルチ止めも土以外のもの(水嚢など)を使えばより高い効果が期待できると思います。

まとめ

太陽熱消毒と雑草堆肥を使った土壌改良@家庭菜園のまとめです。

  1. 太陽熱消毒(太陽熱土壌消毒)とは、
    太陽熱エネルギーを利用した土壌消毒法のこと
  2. 太陽熱エネルギーの強い夏場は太陽熱消毒に最適な時期
    太陽熱消毒に必要な期間は2週間~1ヵ月間程度
  3. 太陽熱消毒が終わったら耕さずにそのまま次の作物を植え付けるので、
    予め堆肥・石灰・元肥をすき込んで畝を立てよう
  4. 地中深くまで水が染み込むように、
    たっぷり散水してから透明マルチを張るのがポイント

太陽熱消毒の手順は、透明マルチを張ること以外は通常の畝立てと何も変わりません。

お手軽に病原菌・害虫・雑草の対策をすることができますので、興味のある方は是非一度試してみてはいかがでしょうか。

太陽熱消毒を行う上で、やりがちな失敗と対策については以下の記事でまとめていますので、是非あわせてご覧ください。



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