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【完全版】TM9芝張り1年目のお手入れ内容と成長記録まとめ

この記事では、私が実際にTM9を芝張りしてから1年目に行ったお手入れの内容と、成長記録を定点撮影した毎日の写真と一緒にまとめました。

「ぶっちゃけ天然芝ってどうなの?」
「TM9って芝張りしてからどれぐらい成長するの?」
「TM9はお手入れが楽って聞いたけど、実際のところはどうなの?」
「TM9のお手入れって何をすればいいの?」
「私でも綺麗な芝生を作れるのかな?」

また、高麗芝など他の芝生を育てたことはあるけど、TM9は初めてでよくわからないという人もいるでしょう。

今まで芝生を育てたことがない人が不安に感じるのは当たり前のことです。

いずれにしても、初めてTM9を育てようという方は、実際にTM9を育てたことがある人の意見を聞くのが一番参考になると思います。

今回は実際に私が行ったTM9のお手入れ内容と成長記録を写真付きで紹介していきますので、これからTM9を育ててみようと考えている方は是非最後までご覧ください!

目次

2022年3月:芝張り1年目3月のTM9

<3月の芝生管理>
・芝刈り:なし
・水やり:毎日
・肥 料:なし
・アルム:なし
・薬 剤:なし
・その他:芝生を踏まないようにする(養生期間)

3月10日に楽天市場でTM9を注文
3月13日から土壌改良を開始
3月14日にTM9が到着
3月16日に芝張り完了しました

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楽天市場

芝張りを成功させるポイントは、芝張りをする前にしっかりと土壌改良をしておくことです。

今回は芝生を注文してから突貫工事で土壌改良をすませましたが、本来はしっかり土壌改良してから芝生を注文することをおすすめします。思いつきで芝生を買ってくると後から苦労しますよ!(経験者は語る)

芝張りをする時期は3月~5月、芝生の張り方は目地を空けない「ベタ張り」がおすすめです。

芝張りをした後は、水やりを毎日行い、養生期間としてなるべく芝生を踏まないようにしました。芝張りをした直後はそれ以外のお手入れは不要です。詳しい芝生の張り方については以下の記事をご覧ください。

2022年4月:芝張り1年目4月のTM9

<4月の芝生管理>
・芝刈り:芝生ばさみで初めての芝刈り(穂刈り)を実施
・水やり:毎日
・肥 料:なし
・アルム:アルムグリーン初回散布
・薬 剤:なし
・その他:芝生を踏まないようにする(養生期間)

4月上旬からTM9が芽吹きはじめ、4月下旬にはかなり緑が広がってきました。

お手入れの内容としては、毎日の水やりは4月も継続、養生期間は芝張りから1ヶ月は継続しました。

初めての芝刈りは4月26日(芝張りから42日目)でした。4月中旬からTM9の穂がかなり伸びてきていたので、芝生ばさみを使って芝刈り(穂刈り)を行いました。

穂刈りBefore
穂刈りAfter

また、4月下旬に植物成長調整剤「アルムグリーン」を散布しました(散布1回目)。

アルムグリーンは国内で唯一、漢方生薬発酵熟成液で農水省の農薬登録を取得した農材です。植物生長調節剤として芝・バラ・イチゴに使用することができます。天然成分により、芝の発根力を高め、成長を促進する効果があるとされています。

アルムグリーンは長期間継続使用することによって効果が期待できる漢方薬なので、うちでは2週間に1回のペースで継続してアルムグリーンを散布することにしました。

2022年5月:芝張り1年目5月のTM9

<5月の芝生管理>
・芝刈り:芝刈機での芝刈り1回
・水やり:芝生の表面が乾いていたら水やり
・肥 料:なし
・アルム:2週間毎に散布
・薬 剤:なし

本来であれば5月はもっと芝生の成長が加速する時期のはずですが、芝生の害虫「シバオサゾウムシ」の活動が活発になってきたことから、あまり芝生の調子が上がりませんでした。

お手入れ面では、芝張りから2ヶ月間(5月中旬まで)は毎日水やりをしていましたが、3ヶ月目(5月下旬以降)からは「芝生の表面の砂が乾いていたらたっぷりと水やりをする」方針に切り替えました。

また、芝張りから3ヶ月目に入って芝生もしっかり根付いたことから、芝刈機での芝刈りを初めて行いました。TM9は葉が伸びるスピードは非常に遅いですが、春と秋には穂が大量に発生する性質があります。4月に続いて5月もTM9の穂がかなり伸びる季節なので、芝刈機で刈り取ってしまいましょう。

TM9の穂を放置していると「先祖返り」してしまうことがあるので、その前に「穂刈り」することが重要です。穂刈りのやり方は、普通の芝刈りと同じように芝刈機で刈り込めばOKです。詳細は以下の記事をご覧ください。

2022年6月:芝張り1年目6月のTM9

<6月の芝生管理>
・芝刈り:毎週1回(刈り高設定20mm)
・水やり:芝生の表面が乾いていたら水やり
・肥 料:有機肥料イデコンポガーデンEV散布(1回目)
・アルム:2週間毎に散布
・薬 剤:殺虫剤スミチオン使用(1回目)+殺虫剤フルスウィング使用(1回目)

芝生の害虫「シバオサゾウムシ」の被害が拡大してきたので、6月3日殺虫剤スミチオン(1回目)を使用しました。

スミチオンを使用して一時的に被害は落ち着いたのですが、6月15日にまたシバオサゾウムシの大量発生が確認されたので、6月16日に殺虫剤フルスウィング(1回目)を使用しました。

フルスウィングはシバオサゾウムシに効果てき面で、フルスウィングを使用してからはシバオサゾウムシを全く見かけなくなりました。シバオサゾウムシ対策にはフルスウィングがおすすめです。

殺虫剤などの薬剤を芝生に使用したくないという人もいると思いますが、芝生の害虫が大量に発生してしまった場合には殺虫剤を使用するのが一番効果的です。害虫被害に悩まされている方は、以下の記事も併せてご覧ください。

ところで、2022年6月は記録的な空梅雨となり、特に6月下旬は梅雨とは思えないほどの猛暑でカンカン照りの日が続いていました。通常は梅雨であれば芝生の水やりはほぼ必要ありませんが、2022年はほぼ毎朝水やりをしていましたね。

2022年6月は好天に恵まれたことと、殺虫剤の効果で害虫の被害が抑えられたことから、芝生の緑もかなり濃くなってきました。芝生のハゲも減ってきて良い感じです。

6月から9月頃までは、芝刈りは毎週1回のペースで実施しました。TM9は葉の伸びが遅い省管理型の芝生なので、もっと芝刈りの頻度を落としても管理は可能です。ただ、芝生は刈り込むことによって密度が高くなるものなので、美しい芝生を目指したいのであれば2週間に1回以上のペースで芝刈りすることをおすすめします。

また、6月上旬には芝張り後初めての肥料として、有機肥料のイデコンポガーデンEVを規定量散布しました。肥料は化成肥料でも有機肥料でも構いませんが、たくさん与えれば良いというわけではないので、パッケージに記載されている規定量を散布するようにしましょう。

2022年7月:芝張り1年目7月のTM9

<7月の芝生管理>
・芝刈り:毎週1回(刈り高設定20mm)
・水やり:芝生の表面が乾いていたら水やり
・肥 料:なし
・アルム:2週間毎に散布
・薬 剤:殺菌剤ラリー水和剤使用(1回目・2回目)

2022年7月は戻り梅雨で雨続きとなった影響から、芝生がカーブラリア葉枯病(ヘルミントスポリウム葉枯病)にかかってしまったので、殺菌剤ラリー水和剤を2回使用しました。

芝生の病害対策としては、病害が発生しないように土壌の水はけや環境を見直すのが一番ではありますが、対症療法としては殺菌剤を使うのが有効です。芝生の病害に悩まされている方は、以下の記事も併せてご覧ください。

悪天候や病害の影響もありなかなか芝生の密度は上がりませんでしたが、7月下旬からは晴れの日も増えて徐々に緑が濃くなってきましたよ。

芝刈りや水やりの頻度は6月と同じです。2022年7月は雨続きでしたのでほとんど水やりは不要でしたが、通常であれば毎日~2日に1回ぐらい水やりが必要なこともあるので注意が必要です。

また、この時期は雑草もよく生えてくるので、可能な範囲で草抜きを頑張りました。

2022年8月:芝張り1年目8月のTM9

<8月の芝生管理>
・芝刈り:毎週1回(刈り高設定20mm)
・水やり:芝生の表面が乾いていたら水やり
・肥 料:なし
・アルム:2週間毎に散布
・薬 剤:殺虫剤スミチオン使用(2回目)+殺虫剤バシレックス使用(1回目)

夏本番の8月は芝生にとっても成長のピークを迎える時期です。真夏で芝生のお手入れも辛い時期ではありますが、芝刈りと水やりだけは最低限忘れないように行います。

真夏は雨が降らない限り毎日~2日に1回ぐらい水やりが必要になることもありますが、毎日水やりする時間がなくて大変だという方はスプリンクラーの導入をおすすめします。実際にうちでもスプリンクラーを導入してから、芝生に水やりをするのがすごく楽になりましたよ。おすすめのスプリンクラーは以下の記事で詳しく解説しています。

引き続き雑草もよく生える季節ですが、真夏の草抜きは無理のない範囲で行うようにしましょう。

また、8月も芝生の害虫には注意が必要な時期です。うちの芝生ではシバツトガとシバキリヨトウの発生が確認されたので、8月頭に殺虫剤スミチオン(2回目)、8月下旬に殺虫剤バシレックス(2回目)を使用しました。

殺虫剤や殺菌剤はなるべく2~3種類をローテーションして使用するのが好ましいです。真夏に薬剤を使用するときは、薬害を避けるために夕方以降に使用してくださいね。

2022年9月:芝張り1年目9月のTM9

<9月の芝生管理>
・芝刈り:毎週1回(刈り高設定25mm)
・水やり:芝生の表面が乾いていたら水やり
・肥 料:有機肥料イデコンポガーデンEV散布(2回目)
・アルム:2週間毎に散布
・薬 剤:殺虫剤フルスウィング使用(2回目)

8月が終わり9月に入ってからも暑い日が続き、芝生はピークアウトすることなく成長を続けていました。

9月下旬にはさすがに勢いがなくなってきたので、今年のうちの芝生のピーク(芝生が最も綺麗な時期)は9月中旬でした。

芝刈りは毎週1回を継続、刈り高設定は冬越しを見越して25mmに上げました。

お盆が過ぎてからは適度に雨が降っていたこともあり、9月中の水やりは1度だけしか行いませんでした。まだまだ気温は高い時期ですので、雨が少ない年は芝生が水切れを起こさないよう注意が必要です。

また、9月は有機肥料イデコンポガーデンEVを散布しました。有機肥料は散布してから効果が出るまで時間がかかるので、このタイミングでの肥料は晩秋の止め肥を狙って使用しています。

殺虫剤フルスウィングは、シバオサゾウムシとコガネムシ幼虫の越冬対策として使用しました。

2022年10月:芝張り1年目10月のTM9

<10月の芝生管理>
・芝刈り:2週間に1回(刈り高設定20mm)
・水やり:なし
・肥 料:なし
・アルム:10月上旬に今シーズン最終散布
・薬 剤:殺菌剤ラブロール水和剤使用(1回目)

9月下旬から10月上旬は気温の低下と台風シーズンによる雨の多さなどから、芝生の病害に注意が必要な時期です。

うちの芝生でも、10月頭に病害が発生してしまいました。

ラージパッチなどのリゾクトニア系の病害とカーブラリア葉枯病などのヘルミントスポリウム系の病害が併発している可能性があると感じたので、両方の病害に効果がある殺菌剤「ロブラール水和剤」を使用しました(1回目)。

芝生の病害対策は、そもそも病害が発生しない環境作り(排水設計や土壌改良など)が大切ですが、もし病害が発生してしまった場合は速やかに殺菌剤を使用するのが一番有効な対策です。

芝刈りは毎週1回から、2週間に1回に頻度を下げました。10月にもなるとTM9の葉はあまり伸びませんが、代わりに穂がぐんぐん伸びるようになります。この時期の芝刈りは「穂刈り」のために行うようなものですね。刈り高設定を25mmから20mmに戻したのは、25mmでは穂がうまく刈れなかったからです。

また、春からずっと続けてきたアルムグリーンの散布ですが、10月上旬で今シーズン最後の散布としました。アルムグリーンは芝生の休眠期に使用しても効果がないので、散布するのは10月頃までが良いと思います。

2022年11月:芝張り1年目11月のTM9

<11月の芝生管理>
・芝刈り:2週間に1回(刈り高設定15mm)
・水やり:なし
・肥 料:なし
・アルム:なし
・薬 剤:除草剤シバゲンDF使用(1回目)

11月ともなると芝生もかなり枯れて茶色が目立つようになってきました。

この季節は芝生のお手入れはほとんど必要ないと言われていますが、TM9の場合はまだまだ穂が伸びる時期なので、少なくとも2週間に1回は芝刈り(穂刈り)を続けなければなりません。

刈り高設定を20mmから15mmまでさらに下げたのは、20mmでも穂がうまく刈れなかったからです。本当は10mmぐらいまで下げたいところでしたが、うちでは軸刈りになりそうだったので止めました。秋に軸刈りすると芝生へのダメージが大きいので、穂刈りのために刈り高を下げるのはいいですが軸刈りしないように注意してください。

穂刈りBefore
穂刈りAfter

また、11月末に来シーズンに向けての雑草対策として除草剤シバゲンDFを使用しました(1回目)。

除草剤については、芝張り1年目の芝生に除草剤を使うと、薬害が生じて芝生が枯れるリスクがあるという意見もあります。一方、芝生を張った直後にシバゲンを使用しても問題なかったという人もいます。

うちの場合、12月末時点で芝生に薬害らしき症状は見られないと思いますが、実際にどうなのかは来春の芽吹きを待たないとわかりません。

私が今回シバゲンを使用したのは、芝張り1年目ではあるが3月に芝張りをしてから8ヶ月以上経過していること、夏を経て芝生が十分に成長しており庭の環境にもなじんでいると思われること、シバゲンは日本芝への影響が非常に少ない除草剤であることから、今シバゲンを使用しても薬害が生じるリスクは少ないだろうと判断したからです。

「全ての芝生において芝張り1年目からどんな除草剤を使用しても問題ない」ということではありませんので注意してください。芝生の管理において除草剤の使用は必須ではなく、草抜きの手間を減らすための補助的なものです。除草剤の使用に少しでも不安を感じるようであれば、無理に除草剤を使う必要はありません。

とはいえ、除草剤を使うことによって芝生の管理がとても楽になったという人が多いのも事実です。芝生用の除草剤の使い方については以下の記事でも詳しく解説していますので、除草剤を使うのが初めてという方は是非あわせてご覧ください。

2022年12月:芝張り1年目12月のTM9

<12月の芝生管理>
・芝刈り:なし
・水やり:なし
・肥 料:なし
・アルム:なし
・薬 剤:なし

2022年11月は季節外れの暖かい日が続いていましたが、12月に入ると一転して気温が急激に下がり、それとともに芝生も本格的に休眠に入り冬枯れが進んできました。

12月に入ってからはTM9の穂の伸びも止まったので、結果的に11月末の芝刈り(穂刈り)が「刈り納め」となりました。穂刈りは「穂が伸びなくなるまで続ける」のが正解なので、年によって11月だったり12月だったりするでしょう。

芝生が休眠に入る冬の間は、芝刈りや水やりなどのお手入れは不要です。一年間お疲れ様でした!

【まとめ】TM9を実際に育ててみた感想

TM9を実際に育ててみた感想のまとめです。

  • 芝張り前の土壌改良と排水設計は超大切
    最初に環境を整えておくと芝生が健康で力強く育つので、
    結果的に肥料や薬剤も節約できて後からずっと楽になります
  • TM9は他の品種と比べて葉の伸びが遅く、葉幅が細くて柔らかいのが特徴です
    芝丈を低く刈り込んで緻密な芝生を作るのに向いています
  • TM9は省管理型の芝生と言われていますが、
    綺麗な芝生を維持するためにはそれなりのお手入れは必要です
    そこそこの芝生を目指すなら手抜き管理は可能です
  • TM9は春・秋に穂が伸びるので穂刈り作業が発生します
    綺麗な芝生を維持するためには春から秋まで2週間に1回程度は刈り込む必要があります
    そこそこの芝生を目指すなら穂刈りは必須ではありません(先祖返りしても気にしない場合)
  • 初心者が薬剤なしで綺麗な芝生を維持するのは大変です
    殺虫剤・殺菌剤・除草剤の使用は必須ではありませんが使った方が楽です
  • 初期費用が安いという理由だけで天然芝にするのは危険です
    天然芝はお手入れを趣味として楽しめる人向けです
    庭仕事を苦痛に感じる人は人工芝などにした方が幸せになれると思います
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TM9は省管理型の芝生と言われています。綺麗な芝生を維持したいのであればそれなりにお手入れは必要ですが、そこそこの芝生でよければ手抜き管理も可能です。どちらが偉いという話ではないので、あなたの方針次第で選択してください。

芝生のお手入れは大変ですし、自然が相手なので上手くいかないこともよくあります。お手入れが大変だからこそ芝生に愛着が湧きますし、苦労した分だけ芝生が綺麗に育ってくれたときの喜びは格別です。

冬になると芝生は枯れてしまいますが、季節によって色んな表情を見られるというのは、人工芝にはない天然芝ならではのメリットだと私は思います。

私はそんな芝生が大好きですので、ちょっとでも芝生に興味を持った方には是非挑戦して欲しいと思います。そのときにこの記事が少しでも参考になれば幸いです。



いつもブログをご覧いただきありがとうございます!

↓私が庭DIYや芝生管理で実際に使っている“おすすめ製品まとめ”はこちら↓

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